Lesson 25 エネルギーについて考えてみよう。 その2

 

エネルギー問題を議論するとき、資源の質と量、消費と枯渇問題、そして環境インパクトを総合的に評価することが大切になります。建築環境の創造現場でも省エネルギーが目的化しつつある現代において、政府や産業界が誘導しようとする結論がエネルギー問題の本質的な解決策となり得るのか考えてみましょう。

 

太陽からは使えきれないほどのエネルギーが到達しているが・・・。

 

太陽から降り注ぎ地上に到達するエネルギーは平均で 85,000 [TW]にも上ります。人類が使用するエネルギー量は 15 [TW]程度ですから、太陽エネルギーに比較すると微々たるものに過ぎません。絶え間なく降り注ぐ太陽エネルギー利用の将来像を考える前に、エネルギーに関する基本的な事項を押させておくことにしましょう。

 

 

1956年に米国の地質学者ハバートが米国石油学会で発表した「ピークオイル理論」を模式的に示したのが上図です。エネルギーの需要が高まると価格は上昇しますが、新たな埋蔵の発見がなく採掘技術にも進歩がないとすると、エネルギーの生産量に極限値としてのピークが出現する、というのがこの理論の趣旨です。実際にピークオイルは2005年に出現したと言われています。

 

また、エネルギー利用で最も深刻だと考えられるのが、ゴミ排出問題です。気候変動に関する政府間協議でも度々レポートが発出されているように、地球規模での気候変動や異常気象は地球温暖化物質の排出量の増加に起因しているという仮説が注目されています。とりわけ二酸化炭素濃度の上昇は化石燃料の消費によって引き起こされると言われているため温暖化の主犯格として槍玉に上がっているところです。もちろんこの仮説にも科学的な異論はあります。

 

エネルギー革命が起きるまでの対応を、今から考えよう。

 

太陽光発電に代わる日射利用の方法として人工光合成の研究が急速に進展しています。また、藻類バイオマスは安価で大量のエネルギーをゼロエミッションで利用できる可能性を秘めている技術で、資源小国日本でも次世代型エネルギー革命を担う主役候補として期待が集まっています。エネルギー技術は必ず革命的に進歩します。それまでの時間にしっかりとした科学的検証が必要です。

 

毎月届く電気料金の請求書には見えないほどの小さな字で「再エネ発電賦課金」という項目が記載されています。悪名高き消費税よりも高額ですが、ほとんどの人は気付かずに支払っているのではないでしょうか?私は発電事業者でもありませんし、再生エネ発電を誰かに依頼したこともありませんが。

 

■本ブログは抄録版です。

記事原稿の全文と詳細は、公式HPをご覧ください。

 

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外気が35℃でも室内環境は安定させられる。

T-house(三笠市)の測定結果から、新しい情報をご紹介しましょう。

 

北海道ではフェーン現象などの影響で、5月から6月にかけて大変高温になる期間が見られます。

下図は2016年5月に測定した外気温と室内環境の測定データです。

全国のアメダス地点でも高温ランク上位に北海道の都市が名を連ねた暑い期間です。

 

 

高温の一週間でも5月19日からは真夏日、翌日からは猛暑日になりました。

高断熱、日射遮蔽、冷涼な夜間外気導入と高蓄熱を組み合わせたT-houseの室内環境は非常に安定していることがわかります。

猛暑日のニュースが流れていても屋外に出るまで気づかないほど快適に過ごせました。

 

蓄熱をすると夏の暑さが心配という方もいらっしゃいますが、建築的な配慮で蒸暑期間でも快適環境を創るができるのです。

 

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来年の収穫に希望を託して。17.10.4

 

北海道はすでに晩秋。峠からは積雪の便りが届く季節です。

グログのメインテーマである「健康」に欠かすことができないのが「食」。

 

無農薬で有機栽培した野菜を食卓に載せるため、10年前から家庭菜園を始めました。

我が家の朝食に欠かせないブラックベリーは、今年30kgを収穫。

一年分のジャムを作り残りは冷凍保存。幸いなことに、今年も皆さんにお裾分けできました。

 

 

最高気温が15℃を下回るようになりましたので、トマトともそろそろお別れですね。

寒さのせいでしょうか、最近とっても甘くなってきたのには驚きました。

 

 

今年は枝豆、ジャガイモ、大根、ネギ、アスパラガス、きゅうり、レタスなどなどに挑戦。

天候にも恵まれ、春からお手入れ作業を楽しませていただきました。

もちろん研究者ですから成長の観察と記録は必須ですが。

 

来年も大収穫を夢見て、気ままな農作業を続けていきたいと思います。

 

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概日リズム研究にノーベル賞! 17.10.2

スウェーデンのカロリンスカ研究所は、2017年のノーベル医学・生理学賞を、生物の体内時計の仕組みを解明した米国の遺伝学者でブランダイス大学のジェフリー・ホール名誉教授(72)、マイケル・ロスバッシュ教授(73)、米国の時間生物学者でロックフェラー大学のマイケル・ヤング教授(68)に授与すると発表しました。

 

3人はキイロショウジョウバエの遺伝子が体内時計を調節できることを発見した。この遺伝子情報によって作られるタンパク質は概日リズム(サーカディアンリズム)に応じて変化することを解明したことが高く評価されました。

健康講座でもサーカディアンリズムの維持が健康に及ぼす影響について何度か考察してきましたが、今回の受賞は生活リズムの大切さを改めて感じさせてくれるものになりました。

 

睡眠が単なる休息ではなく、新陳代謝や免疫など人間の健康に重要な影響を与えている事実をお知らせする予定にしていますので、楽しみにお待ち下さい。

 

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車窓が結露するように。17.10.2

 

今日から新学期やQ3を迎えられ、新たな目標にチャレンジしようと意欲的にスタートをきられた方々も多いのではないでしょうか?各地で予定されている秋祭りの準備も最盛期を迎えようとしている頃です。

 

早朝の最低気温が10℃を下回ると、自宅に駐車した車の窓に結んだ露が朝陽を受けて光り輝くようになります。

秋シーズンには最低気温5℃、最高気温15℃以下になると暖房欲求が生起するようになります。これから寒くなるというイメージのせいか、夏に馴化した体調のせいか、春よりはかなり寒く感じてしまいます。

 

春シーズンに暖房終了温度を確認して比較するため、覚え書きとしてブログに残しておくことにしました。

みなさんの暖房が欲しくなる外気温度は何度でしょうか?

 

 

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住宅セミナーで講演してきました。

仙台市で開かれた『「住まい手ファースト」な住宅セミナー in 仙台』に講師として参加しました。2020年度に予定されている新省エネ基準の義務化や新築住宅の過半数をZEH化する政策の推進など、住宅建設を取り巻く環境は大きく変化を遂げようとしています。

 

これまで高断熱・高気密化住宅の普及を通して、住まい手の健康的な生活の創造や省エネルギーの実現に貢献してきた先導的な工務店・ビルダーの皆さんと一緒に、これからの住宅と環境のあり方について議論するのがこのセミナーの目的です。

 

 

シリーズ第1回目の住宅セミナーは台風一過の秋空にも恵まれ、宮城県富谷市に本拠を置く総合建材商社(株)北洲本社さんの大会議室で盛況のうちに開催されました。共催者は日本における樹脂サッシのパイオニアである(株)エクセルシャノンさんです。 

 

 

まず始めに「省エネルギーとユーザーセントリックな居住環境」と題して、東北大学大学院工学研究科の小林光准教授の基調講演がありました。近年「我慢」によって引き起こされる熱中症や寒中症を原因とした家庭内の死亡事故は交通事故死の件数を上回っています。ユーザーのウエルネス向上に欠かせない室内環境の維持は決して贅沢などではなく、快適な室内環境の実現が健康の礎となっていることを、貴重なデータを基に解説していただきました。今後、創造性や生産性の増進を含む「健康」の定義として結実していきそうです。

 

室内気候研究所からは「LOHAS住宅に向けた新たな挑戦」と題して、研究開発と普及が進む潜熱蓄熱内装材「エコナウォール25」の実施事例と環境測定結果の報告をしました。今回は高断熱・高気密住宅の有用性をさらに進化させるための技術として欠かせない「高蓄熱」技術の意義と実証的な評価結果について講演しました。高熱容量化により実現される安定した温湿度環境が健康に及ぼす影響や、日射取得熱や内部発生熱を暖房用途に利用することで実現される高い省エネルギー性能について解説し、参加者からも新しい蓄熱技術について高い関心が寄せられたようです。

 

室内気候研究所 主席研究員

工学博士 石戸谷 裕二

■公式HP: http://iwall.jp

■ブログ:http://blog.iwall.jp

 

 


今朝は外気温が5℃を下回りました。2017.9.29

大雪山系の黒岳で初雪!の便りが届いたばかりですが、北広島の最低気温が5℃を切りました。

秋を通り越してもうすぐそこまで冬がやってきている感じです。

 

幸い、暖房をつけなくても室温は20℃をキープしていましたが、そろそろ暖房機の試運転をしなくちゃいけないかもしれません。

 

 

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T-house(三笠市)の床下環境。

三笠市に建つパッシブ住宅 T-house。以前ご紹介した環境測定の結果に新規情報を追記してみます。

 

T-houseでは床下に設置された放熱器が暖房と換気予熱に利用されています。

新鮮空気は直接床下に導入され、室温よりもやや高い程度にまで加熱されて、窓面近傍に配置されたスリットから室内へと導入される仕組みです。もちろん床構造を貫流して熱は室内へと流入しますので、床暖房としても機能しているわけです。

 

予熱された新鮮空気は床スリットから供給され、汚染された空気は空間の上部から外部へと排出されます。汚染空気は新鮮空気と混合することなく、置換換気(Displacement Ventilation) により効率よく空気質が維持される機構になっています。

 

上図は2月度の室温と床下温度と室温の変動を示しています。設定室温である20℃を下回ると床下放熱器に温水が供給され、床下温度が上昇していることがわかります。就寝時には暖房システムが停止するよう、タイマー運転が設定されています。

 

上図は3月の床下気温を示しています。日射熱取得量が増加する3月には室温が設定室温よりも上昇するので、床下暖房器が停止している時間帯は長くなります。床下放熱器の停止時でも外気導入により床下温度が著しく低下することもなく、ベタ基礎の熱容量が上手に利用されていることが判りました。

 

5月の連休以降、北海道は連続して真夏日が観測されるような暑い日が続きましたが、室温は庇による日射遮蔽と夜間冷気の潜熱蓄熱による室温安定効果で快適な環境を維持。外に出るまで暑い日であることがわからないほど、快適な環境がパッシブに創出されています。

 

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Lesson 24 エネルギーについて考えてみよう。 その1

美しい深緑の森林、どこまでも透き通ったオーシャンブルー。太陽の恵みと清浄な無尽蔵の水に育まれ、生命が横溢する私達の地球。人工衛星から送られてくる地球の画像は神秘に彩られ、深淵な生態系を支え続ける地球の絶対的な威厳を示しているかのようです。そこでは人間の活動は矮小化され、存在の痕跡を確信することもできません。地球の前では人間も無辜の乳飲み子のように、あまりにも無力で曖昧な存在に過ぎないことを改めて思い知らされます。

 

 

一方、夜の衛星画像はどうでしょう?漆黒の闇には無数の明かりが連鎖して浮かび上がり、人間の存在を誇示するかのように明滅しています。あくまでも静かな昼の表情とは比べようもないほど、人間の貪欲なまでの消費行動があからさまに顕在化し、我愛がとめどなく表出しているようにさえ見えます。

 

 

しかもエネルギー消費の証でもある灯りの密度は地域の人口に比例してしているわけではなく、経済活動の大小によって著しく偏在していることがわかります。北米の東岸、欧州地域、中東湾岸地域、南アジア、中国沿岸部そして日本。工業化が進み富が蓄積された地域では昼夜途切れることなく膨大な量のエネルギーが消費され、その背景では漆黒の宵闇が明けていくのを待ちわびる夥しい数の人々の暮らしがあることを忘れるわけにはいきません。

 

 

個の持続可能性を高めようとする本能と、人類全体としての持続可能性を高めるという理性の背反を解決できるか。エネルギー問題の本質はここに尽きると思います。

 

 

■記事原稿の全文と詳細は、公式HPをご覧ください。

健康のための室内気候講座: http://iwall.jp/kenkou.html

 

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北大の銀杏並木。

 

北大で開催された「建築環境フォーラム」に参加してきました。

テーマは「次世代環境建築の可能性」。

芝浦工大の秋元先生、日建設計の堀川さん、早稲田大学の田辺先生が講師で、最先端の研究成果を実務や政策に展開されてる様子を拝聴することができました。

 

さて室内気候研究所がなすべき仕事は?

 

台風一過の銀杏並木も、もうすぐ綺麗に色づいてくれる季節です。

 

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