高断熱・高気密住宅を、見直す時期でしょう。その1

 

 

 

 

昭和55年に施行された省エネルギー基準は、現在の基準と比較すれば十分とは言えないまでも

 

日本の住宅の断熱性能を公的に規定する契機となったことは、高く評価されるべきでしょう。

 

 

 

(写真) 札幌市の住宅街に見られる、キューブ型住宅

 

 

 

 

断熱性能が冬の居住環境に大きく影響を与える積雪寒冷地、とりわけ北海道では1980年代から

 

産学官での精力的な取り組みによって、ヒートショックによる死亡事故が年々減少しており、

 

断熱の強化が「健康維持」「疾病予防」に有効であることが明らかになってきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし省エネ基準は平成4年基準を経て、現在は平成11年基準が適用されているのですが、

 

その変遷を見ても日本の住環境はまだまだ発展途上であると言えるのかもしれません。

 

 

 

 

(写真)高性能住宅の熱画像

 

 

 

 

全国で日々建設されている、いわゆる「高性能住宅」の中にも、設計や施工方法に不備を抱えた

 

住宅があることが、専門家の間では広く認識されているところです。

 

 

 

 

(写真)進化をし続けている断熱構法の開発

 

 

 

 

今や常識になった高断熱・高気密化構法ですが、いまだに基準適合の義務化すら実施されず

 

品質の確保は設計・施工を担当する事業者に委ねられているというのが現実です。

 

 

真に必要な断熱の仕様を、もう一度見直す時期に来ているように思います。

 

 

 

 

 

 

 

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「断熱」「蓄熱」と「遮熱」の組み合わせで、夏を涼しく!

 

 

 

厳しい夏の暑さは、どうやって、やり過ごせば良いのでしょうか?

 

機械に頼りすぎず暑熱環境に適応した建築デザインは、伝統的な工夫の中にも垣間見えます。

 

 

 

(写真)日射遮蔽と通風を考慮した、沖縄県立芸術大学のファッサード

 

 

 

夏の暑さを防ぐためには、やはり「断熱」性能を高めていくことが基本でしょう。

 

 

高断熱・高気密化によって建築の躯体を貫流するエネルギー量を激減できるのですから、

 

あとは開口部の機能を季節に合わせて調整すれば、一年中快適な住宅ができるはずです。

 

 

夏涼しい家は、冬に暖かい家づくりと、考え方は一緒なのです。

 

 

 

(写真)ブラインドボックスをうまく処理した外付けブラインド(設計・施工:北洲ハウジング)

 

 

 

冬には日射熱を暖房に、夏には夜間の冷涼な外気を冷房に利用するための工夫もあります。

 

 

潜熱蓄熱塗り壁材は快適な室温の範囲内で熱を呼吸してくれる性能を持っていますから、

 

室温の変化を自然の力で安定させてくれる効果が期待できます。

 

 

 

(写真)室温調節機能のある蓄熱塗り壁材「エコナウォール」の施工風景

 

 

 

「断熱」をしっかりと補強すれば、日射の「遮熱」や内部取得熱の「蓄熱」が効果を発揮します。

 

これらを有機的に組み合わせて利用することが、LOHASな住宅づくりの肝なのです。

 

 

 

(写真)断熱・蓄熱・遮熱をデザインした北洲「プレミアム・パッシブハウス」

                         (設計・施工:北洲ハウジング)

 

 

 

 

体温調節の機構をもう一度振り返ってみましょう。

 

 

人間は体内で産生された熱エネルギーを外界に放散することで、体温を調節しています。

 

「寒さ」を感じると震えによってエネルギー量を増やし、「暑さ」を感じる時には、

 

発汗量を増やして熱の放散量を増加させます。

 

 

 

 

 

 

 

快適さの範囲には個人差があると言われていますが、冬の最低室温は20℃、夏の最高室温は

 

じっとしていても発汗が始まる28℃と考えることができます。

 

 

人間が快適に活動できる温度の範囲は、案外狭い範囲にあるようです。

 

 

 

(写真)植栽の日射調整を利用したパッシブハウス(設計・施工:武部建設)

 

 

 

 

「断熱」「蓄熱」「遮熱」の三つの機能を組み合わせて室内環境を調整している、

 

北海道に建設されたパッシブハウスの環境測定結果を見てみましょう。

 

 

 

 

ここでは日中の外気温度が30℃を超えるような、暑い一週間のデータを示しました。

 

初夏の北海道ですので日最高気温は高いものの、夜間はとても気温が低下して、

 

とても涼しい朝を迎えていました。

 

 

 

深い軒庇と、落葉樹の「遮熱」効果、蓄熱塗り壁材の「蓄熱」効果で、外気温度が35℃を

 

超えるような暑い日でも、室温は快適な範囲でゆったりと変動していることがわかりました。

 

 

 

(写真)冷涼な外気導入による室内予冷を実施した例(設計・施工:武部建設)

 

 

 

暑さ、寒さへの対策は、真に健康的な環境を創生するために不可欠な技術です。

 

 

古くから古民家でも使われてきた「断熱」「蓄熱」「遮熱」の工夫を、現代建築の中に

 

活かすことで、健康で快適な生活を送ることが可能なのです。

 

 

 

 

 

 

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「熱中症」の危険から身を守るのは、まず「断熱」!

 

 

 

 

消防庁の発表によれば、2019年6月3日から9日までの期間で熱中症の疑いで救急搬送

 

された人の数は、全国で1,227人だったそうです。猛暑日が続いた連休明けを含め、

 

これまでの累計数は近年にないペースで増加しており、本格的な夏の到来でさらに

 

熱中症のリスクは高まっていくものと考えられます。

 

 

 

(写真) 首里城にある、夏を旨とした伝統的な和風座敷

 

 

 

「住宅内熱中症」の発症数は、年々増え続けている。

 

 

「熱中症」とは人体が高温の環境にさらされることで発汗が連続的におき、体内の水分量が

 

減少することで熱失神や熱痙攣のなどが症状化する健康障害を指します。

 

重症化すれば致死リスクを伴う恐ろしい症状ですね。

 

 

 

 

 

 

 

上の図は熱中症死の分析結果ですが、死者の総数1,100人に対し65歳以上のご長寿さんの

 

割合は約40%と高く、しかも住宅内で「熱中症」を発症して亡くなるご長寿さんの割合は

 

80%にも達しています。「住宅内での熱中症(住宅内熱中症)」はますます増加傾向にあり、

 

住宅の熱環境調整は喫緊の課題と言えるでしょう。

 

 

 

 

(写真)日射遮蔽をした実験モジュールの熱画像

 

 

 

蒸し暑い寝室の環境が「就寝時熱中症」のリスクを高める。

 

 

近年、寝室における「睡眠時熱中症」のリクスが取りざたされるようになってきました。

 

住宅における熱中症の全死亡者に占める「就寝時熱中症」の死亡割合が40%程度にまで

 

高まっていて、夜間の環境管理の大切さが叫ばれるようになってきました。

 

 

 

(写真)暑さ・寒さを感じない、高断熱住宅の室内の様子(設計・施工:北央建設)

 

 

 

それでは夜間になっても室温が下がらない住宅は、どうして存在しているのでしょうか?

 

下の図は日本全国にある住宅ストックを、断熱性能ごとに分類して比較した図です。

 

 

驚くべきことに約80%の住宅が無断熱か、40年前の脆弱な断熱性能基準レベルにしか過ぎず

 

日射によって暖められた屋根からの熱侵入を防ぐことができていないのが現実です。

 

 

 

 

 

 

 

「就寝時熱中症」の発症メカニズムは比較的容易に理解することができます。

 

 

蒸し暑い寝室で就寝すると、体温の上昇を抑制するために自律的に発汗が助長され、

 

体内水分量が徐々に低下します。そのままの環境で就寝し続ければ水分量はさらに低下し、

 

やがて熱中症の症状が生じるのです。

 

 

就寝時熱中症の発症時間帯が明け方に多いのもこのためです。

 

 

 

(写真)古民家風のデザインを採用した娯楽施設の室内

 

 

 

人体は適切な体温を維持するために、体内深部からは外部環境に向かって常に熱が環境へと

 

放散されています。室温の上昇とともに湿性放熱の割合は相対的に増大していき、室温が

 

28℃になると多くの人は発汗し始めます。

 

 

汗は血液成分から生成されますので、発汗の進行とともに体内の水分量は減少していく

 

ことになるのです。

 

 

 

 

 

 

就寝が28℃になると、発汗が生じて「睡眠の質」を低下させる。

 

 

就寝時に発汗が続くと「就寝時熱中症」のリスクが高まるだけでなく、いわゆる「睡眠の質」

 

が低下する原因にもなります。

 

 

「ぐっすりと寝て、スッキリと起きる」ことで新陳代謝は促進し、昼間に酷使した免疫

 

システムが修復されて病気にかかりにくいカラダが再生されるのです。

 

 

 

(写真)断熱・蓄熱・遮熱でデザインしたPPHの寝室(設計・施工:北洲ハウジング)

 

 

 

 

「睡眠の質」の低下は、翌日の知的生産性の低下、食欲の減退、免疫力の低下、うつ病の

 

発症などの原因ともなりかねませんので、寝室の環境調整は欠かすことができないのです。

 

 

 

 

 

 

 

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Lesson 49 新鮮な空気は、どこから供給されるているのか?

 

 

 

 

空調用ダクトも、建築に溶け込みながら進化し続けています。

 

 

空港ターミナルや体育館、工場といった巨大な空間では空調機で温湿度や清浄度を調整

 

した空気を効率よく分配して快適な室内環境を創生するために、複雑なダクト網が

 

利用されてきました。一般的にはメッキ鋼板が、材料として利用されています。

 

 

 

(写真)プラハ国際空港の天井付近に、露出して設置されたダクト網

 

 

 

一方「オープンエアダクト」とは、管状ではなく内部がむき出しの送風ダクトのことで、

 

関西国際空港国際線出発ロビーではテフロン製の白い帆布が19本も設置されています。

 

 

(写真)関西国際空港 国際線出発ロビーの「オープンダクト」

 

 

 

吹き出し口から空間へと供給された空気は付着噴流となって帆に沿って流れ、フロア内の

 

すみずみまで、まんべんなく調整された空気が行き渡るように工夫されているのです。

 

 

 

(写真)空調の吹き出し口と「オープンダクト」の配置の様子

 

 

 

ここでは新鮮空気を届けるという役割の他に、空港を設計したイタリアの建築家レンゾ・

 

ピアノが起想した「障子のような影のできないソフトな照明」も同時に実現しています。

 

 

 

(写真)間接照明の役割も果たしている、関西国際空港のオープンダクト

 

 

目立たぬところで、快適と健康を支えてくれる空調設備のデザイン。

 

 

空気の質は命にかかわる重大事なのに、ほとんど顧みられることもない空調設備。

 

でも、無意識でいられることの幸福を、現代だから享受できるのかもしれません。

 

 

 

(写真)ホテルのロビーの床に設置された、空調の吹き出し口

 

 

私達の生活を常に見守ってくれている生命維持装置は、空間のどこに隠れているのか?

 

 

(写真)「せんだいメディアテーク」の空調吹き出し口

 

 

 

建築デザインを探索する時の楽しみが、また一つ増えそうです。

 

 

 

 

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天然素材と綺麗な空気に包まれて、熟睡しませんか?

 

 

北海道の大自然の中でひっそりと息づく「パッシブハウス」の暮らし。

 

 

敷地が持つ魅力を余すことなく享受できる家を創ることは、LOHASな夢かもしれません。

 

周囲の空気が清浄で高品位であれば、そのまま深く呼吸するだけで良いのですが・・・。

 

 

 

(写真)大自然の魅力が溢れるLOHASな住まい(設計・施工:武部建設)

 

 

 

しかし実際の住宅建築の現場では都市の狭小化した密集敷地や限られた資源の中で、

 

理想とする暮らしをどう実現していくのか?こんな課題にいつも直面してしまいます。

 

特に周囲の空気環境は立地と切り離すことができないので、深刻かもしれません。

 

 

 

 

 

人間が1日に呼吸する空気の量は食物の20倍、水の10倍にも上りますから、もちろん

 

その質に無頓着でいることはできませんね。

 

 

さらに人間の健康を左右する睡眠の質は、実は室内の空気質と密接な関係があるのです。

 

 

ぐっすりと眠り、すっきりと起床できること。健康を支える睡眠の源は、室内の空気質に

 

左右されることが、科学的にも分かってきたのです。

 

 

 

(写真)天然素材に囲まれた寝室 「プレミアム・パッシブハウス」(設計・施工:北洲)

 

 

 

室内の空気は使用している什器や衣服、人間の活動などによって常に汚染されています。

 

 

生活臭やペット臭など、空気の中にある汚染物質を天然素材の力で優しく吸着・分解して

 

くれる「空気清浄機能」のある建築材料がとても注目されている理由です。

 

 

 

 

 

 

 

 

パッシブな空気清浄機構を持つ建材は、機械式の空気清浄機とは異なりメンテナンスが

 

とても容易で、しかも電気エネルギーを消費しないLOHASな建材だと言えるでしょう。

 

 

 

(写真)蓄熱塗り壁材「エコナウォール」が、空気をきれいにしてくれる

 

 

 

人間の活動で生じる汚染物質が少なく、清浄な空気に包まれながら生活できることは、

 

健康で幸福な生活を送るための必須条件だと言えるかもしれません。

 

 

 

(写真)周囲の緑とつながる家 「季美の森」(設計・施工:SUDOホーム)

 

 

 

家族が安心して暮らし、成長していける環境を支える室内の空気質。

 

普段あまり意識していなくても、あなたと大切な家族をそっと守っていてくれるはずです。

 

 

 

(写真)天然素材の魅力を生かした、高性能住宅 (設計:フーム空間計画工房)

 

 

 

さらに最近ではAI技術の発達によって、私たちの働き方も急速に変化を遂げています。

 

天然素材の魅力を生かしながら高い空気質を維持することは、知的生産性の向上にとっても

 

とても重要であることが、ようやくエビデンスを持って認識されるようになってきました。

 

 

 

(写真)天然素材を生かした空間で、知的生産性も向上(設計・施工:SUDOホーム)

 

 

 

天然素材の持っている自然の力を利用しながら健康に暮らし、生産していくこと。

 

これからの住宅環境では、とても重要なファクターになりそうです。

 

 

 

(写真)家族が健康で幸せに暮らすためのウツワ(設計・施工:北央建設)

 

 

 

家づくりの基本は「レジリエンスの充足」が不可欠ですが、普段は気にも止ない

 

「空気質」が健康維持にとって、ますます大切になってきているのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

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「蓄熱建材」は、「調湿建材」にもなれる!

 

 

 

高断熱化を進めていくと、太陽光や夜間の冷涼な外気が持つ「パッシブ・エネルギー」を

 

「蓄熱」して利用することが可能になることは先回お話ししました。

 

 

今回は「蓄熱」には欠かせない潜熱蓄熱建材が持つ「調湿」性能について議論します。

 

 

 

(写真)「調湿」効果を持った「蓄熱建材」の施工風景

 

 

 

珪藻土などの調湿性能がある天然素材を調合した「蓄熱建材」の中には、「調湿」の

 

効果を併せ持つ優れものがあります。

 

 

室内側の壁や天井表面にこの建材を施工すると安定した室温が得られるばかりでなく、

 

夏はサラサラ、冬はウルウルの天然の「調湿効果」が得られるのです。

 

 

 

 

 

 

 

実験室での調湿性能試験をわかりやすく可視化するために、仕上げの異なる小型の箱を

 

二つ用意して、内装材の調湿効果を確認することにしました。

 

 

 

(写真)ビニールクロスを比較対象にした「調湿建材」の性能評価

 

 

 

 

ビニールクロスと「調湿建材」を各々内表面に施工した試験箱の中に、コップに入れたお湯を

 

静置して相対湿度の変化の様子を比較して下の図に示しました。

 

 

 

 

 

 

水分の透過性が低い塩化ビニールシート(ビニールクロス)の箱は、お湯を置いた直後から

 

急激に相対湿度が上昇し、前面のパネルには結露が生じてしまいました。

 

 

一方「調湿建材」を施工すると、水蒸気は壁に吸収され快適範囲を自動的に維持します。

 

 

 

(写真)「プレミアム・パッシブハウス」に施工された「蓄熱・調湿」壁材

 

 

 

もちろん実際の住宅にこの建材を施工した時にも、同様の効果が得られることが実証試験の

 

結果からも明らかになっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

炊事や入浴、洗濯物の乾燥など生活で生じた水蒸気は「蓄熱建材」に吸収され、相対湿度が

 

低下してきたときには室内へと再放散されます。

 

 

自然の力で、室内の水蒸気を「呼吸」してくれる建材と言えるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

結露やカビの原因にもなる相対湿度の上昇を、人間の健康にとって最適な状態に保って

 

くれる「調湿建材」のパッシブ調湿効果が注目されています。

 

 

 

 

 

 

 

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しっかり断熱すると、日射遮蔽も効果が出てくる!

 

 

 

当ブログでは、これまでにも何度か「就寝時熱中症」の原因とその被害について議論

 

してきました。

 

 

エアコンをつけて寝ていても、昼間に過熱状態になった屋根裏空間からの熱侵入によって

 

脱水症状を引き起こし、熱中症の症状で搬送される人が後を絶たないというのです。

 

 

 

 

(写真)北洲「プレミアム・パッシブハウス」の外付けブイラインド

 

 

 

「熱中症」対策は水分の補給ではなく、住宅の断熱から始める。

 

 

 

屋根や外壁の断熱性能を十分に高めていくと、躯体からの不用意な日射熱の侵入を防ぐ

 

ことができますから、一日中「熱中症」から身を遠ざけておくことも可能になるのです。

 

 

 

高断熱化することで、窓からの日射侵入を調整することの意味も顕在化してきます。

 

 

 

(写真)フランクフルト住宅展示場 ガラスハウスの日射遮蔽

 

 

 

建築躯体の断熱性能が低いと、窓ガラスからの日射侵入を抑えても屋根や壁など躯体から

 

の熱侵入が卓越するので室内の暑さを防ぐことはできず、単に眩しさの抑制することに

 

しか効果はありません。

 

 

眩しさと暑さからの開放感を同時に享受するためには、まず高断熱化が欠かせないのです。

 

 

 

(写真)外付けブラインドの収納事例(収納ボックスが大きすぎる!)

 

 

 

 

高断熱住宅が普及した欧州では、住宅の日射調整手法として外付けブラインドが一般化

 

しているのですが、日本での普及はまだまだ進んでいないようです。

 

 

台風などが頻発する日本の気候風土はもとより、他の日射調整手法と比較するとまだまだ

 

高価であることも、外付けブラインドの普及を妨げる要因となっているようです。

 

 

 

(写真)上手に収納された「プレミアム・パッシブハウス」の外付けブラインド

 

 

 

また、外付けブラインドには巻き上げ時にブレードを収納しておくための収納ボックスを

 

施工する必要がありますが、一般的に壁が薄く外断熱工法が普及していない日本では、

 

ボックスを窓の上部に施工すると、建築的な美観を損ねてしまうという課題があります。

 

 

 

(写真)ブラインドボックスのスマートな収まり 

    「プレミアム・パッシブハウス」(設計:北洲ハウジング)

 

 

 

北洲「プレミアム・パッシブハウス」では外壁の付加断熱に90[mm]のシリカエアロゲル

 

断熱材「SLENTEX」をアジアで初めて採用するとともに、ブラインドボックス周りの

 

ディテールを徹底的に見直すことで、すっきりとした窓周りのデザインを実現しました。

 

 

 

(写真)ドイツのパッシブ集合住宅に設置された、外付けブラインド

 

 

 

壁厚が最低でも300[mm]はあるドイツの住宅に比較すると、日本の壁は薄いのですが、

 

ブラインド周りのディテールの開発によって、その魅力を享受できる日も近いようです。

 

 

カーテンレスで生活できれば、プライバシーを確保しながら冬の日差しを十分に活用すること

 

もできるようになります。

 

 

「断熱」を進化させると「遮熱」も意味を持つのです。

 

 

 

 

 

 

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断熱性能を極めると、「蓄熱」の魅力が見えてくる!

 

 

 

今年もいよいよ、ピクニック・シーズンがやってきましたね。お出かけの時に、

 

大切なお手製ランチを暑さから守ってくれるのが、クーラーボックスと保冷剤の組合せ。

 

 

紙の箱の中に保冷剤を入れても、保冷効果はすぐに無くなってしまいますからね。

 

容器の断熱性能を高めてあげると保冷剤も長持ちして、箱の中の温度も安定してくれる

 

のは誰もが知っている生活の知恵です。

 

 

 

(写真)クーラーボックスに入れておくと、保冷剤の効果が長持ちする!

 

 

 

住宅の健康環境を守ってくれるのはもちろん「高断熱・高気密」技術ですが、高断熱化は

 

どうやら住宅のクーラーボックス化と考えることもできそうです。

 

 

 

(写真)超高断熱住宅に「潜熱蓄熱建材」を施工したM-Project(札幌市北区)

 

 

 

高断熱化した住宅の環境を安定化させるには、この性質を利用することができるのです。

 

 

昼間取り込んだ日射熱を「蓄熱」しておいて、夜に涼しくなってきたら取り出して利用する。

 

そんな「蓄熱」技術のパッシブな魅力は、断熱性能を極めるとようやく見えてくるのです。

 

 

 

(写真)光をふんだんに取り込んだ「M-Project」の吹き抜け居間空間

 

 

 

高断熱化住宅の悩みの一つは、取り込んだ日射量が多すぎると室温が高くなりすぎること。

 

札幌市に建つ「M-Project」のオーナーさんに協力していただいて、「蓄熱」効果が高い

 

潜熱蓄熱左官材を施工した後の室内環境データを測らせていただきました。

 

 

 

 

 

 

秋から春までの半年間のデータを見ると、室温は快適な範囲を常に維持していました。

 

 

また、大開口部から大量の日射を取り込んでも、室内の温度はとても安定していて、

 

蓄熱性能の低い住宅とは大違い。さらに、加湿器を使用しなくても自然の調湿作用で

 

相対湿度も安定することが確認できたのです。

 

 

(写真)左官学講座の専任教員による施工指導の様子

 

 

 

 

 

冬場に高温、低湿度になりがちな北国の高断熱住宅の欠点を、潜熱蓄熱建材が優しく

 

改善してくれることが実証できました。まさしくこれが "LOHAS" な住宅環境ですね。

 

 

 

(写真)天然素材と蓄熱材の組み合わせで。いつも熟睡、健康環境を!

 

 

 

 

天然素材に包まれて、一年中快適で健康な生活を営むこと。「M-Project」では

 

住宅建築の最も基本的な性能を、潜熱蓄熱材のパッシブ効果で実現できたのです。

 

 

 

 

 

 

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高断熱・高気密住宅の先にある、健康住宅のデザインとは?

 

 

 

高断熱・高気密住宅の普及によって「寒中症」「熱中症」で亡くなる方の割合が激減し、

 

健康先進地域の仲間入りを果たした北海道ですが、新たな課題が生まれつつあるようです。

 

 

 

窓の面積を小さくすると、本当に「断熱性能」は向上するのか?

 

 

 

住宅の断熱性能は「平均外皮熱貫流率 "UA" で表示する」のことになっているのですが、

 

最近この数値だけが一人歩きをして、本来目指すべき主旨を逸脱した断熱性能の競争

 

が始まってしまった、と言われています。

 

 

 

(写真)南面の窓面積が、どんどん小さくなっていく札幌の住宅街の風景

 

 

 

熱貫流率の外表面積当たりの平均値を小さくしようとすれば、断熱性能が壁よりも弱く、

 

相対的に熱貫流率が大きな窓ガラスの面積を小さくすることで、見かけ上の "UA" 値は

 

小さくなります。これでは断熱の目標を逸脱した、偽物の高断熱化ですね。

 

 

 

(写真)北洲「プレミアム・パッシブハウス」の居間からの眺望

 

 

 

窓を小さくしていけば室内からの眺望が悪くなり、当然室内は閉鎖的な印象になります。

 

同時に冬季の室温維持に不可欠な日射取得量も減少して、日差しによる暖かさは期待でき

 

なくなるでしょう。

 

 

 

室内のプライバシーを守りながら、自然とどう繋がるのか?

 

 

 

最近の住宅は、住宅地の都市化と宅地の狭小化によって、居間からの眺めがどんどん

 

狭められ、窓の魅力が失われてきた、と言われています。

 

 

住宅の住み手にとって庭の自然と視覚的に連続した居間でのんびりと過ごす時間は、

 

自然との連帯を感じることのできる貴重な安息のひと時のはずです。

 

 

 

(写真)北洲「プレミアム・パッシブハウス」の広々としたウッドデッキと庭

 

 

 

 

また、プライベートな生活空間が前面道路などの公共スペースとの距離が取れずに近接

 

しがちになりますから、プライベートと公共をどのようにして視覚的に分離するのかは

 

住宅デザイン上の大きな課題となっているのです。

 

 

 

プライバシーを確保しながら、隣接する公共空間とをつなぐウチソト空間。

 

 

自然への開放感を求めて南面に広い窓を確保したとしても、プライバシーを確保するために

 

一年中カーテンを閉じていたのでは、窓の魅力を十分に堪能することはできません。

 

 

 

(写真)北洲「プレミアム・パッシブハウス」の外構デザイン

 

 

 

居間に連続するウッドデッキと、遮蔽度を調整した外構の計画。

 

 

答えは伝統的な都市住宅建築のデザインの中に潜んでいます。プライバシーと公共があたかも

 

グラデーションのように連携する空間は、伝統的な民家に見られる「縁側」の持つ機能の

 

再生なのかもしれません。

 

 

 

(写真)SUDOホーム「MCH24」の居間からの眺望

 

 

 

床面積に左右されがちな室内空間の広がり感ですが、ウチソト空間との連携によって個を

 

保ちながら視覚的に広がりのある伸びやかな空間へと、生まれ変わることもできるのです。

 

 

 

(写真)SUDOホーム「MCH24」 居間から連続したウッドデッキの開放感と借景

 

 

 

カーテンレスでもプライバシーが確保でき、自然と繋がりながら生活できる空間を確保

 

することで、のびのびと生きる。 冬の恵み、日射熱の取得も有効に利用する。

 

 

(写真)西側道路から見ると、閉じた印象の「 MCH 24」(設計・施工:SUDOホーム)

 

 

 

高断熱・高気密住宅の先に見える、新たな空間構成がこれから注目を集めそうです。

 

 

 

 

 

 

 

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2週間かかって、ようやく農場の準備も完了です。

 

 

 

 

圃場整備の助っ人に畑おこしをしていただいてから、天候やお仕事の都合でなかなか

 

農作業ができずにいたのですが、2週間かけてようやく春の第一次作業が終了です。

 

 

 

 

 

最低気温はまだ8℃くらいですので、葉物は露地栽培ができませんからビニールトンネルで。

 

リーフレタスの苗も、ようやく根がついた所でしょうか。

 

 

 

 

病気に強いピーマン。今年もきっと無農薬で、元気に育ってくれるでしょう。

 

 

 

 

天候不順のせいか3年くらい、病気にかかって収量が少なかったキュウリたち。

 

ご近所さんたちも、キュウリが育たないとがっかりされていましたが、今年は?

 

 

 

 

トマトたちはビニールの囲いをつけてあげて、路地で栽培しています。

 

今の所、順調に育っているようですが・・・。

 

 

 

 

 

冬季間は雪捨て場と化した場所で、今年も元気に芽を出してくれたアスパラガス。

 

早速いただいてみましたが、やはり新鮮さに勝るものなしです。

 

 

 

 

 

今年も忙しい日々になりそうですが、農場の情報もお伝えしてければと思います。

 

 

 

 

 

 

■室内気候研究所

公式HP : http://iwall.jp/

Twitter:  https://twitter.com/i_wall_

 

       

 



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