ビジネスEXPOで、調湿建材を発表しました。

JUGEMテーマ:住宅

北海道職業能力開発大学校の三浦研究室のみなさんと、アクセス札幌で開催されたビジネスExpoに出展。
現在開発中のポリマーデシカント材を応用した「調湿左官建材」のプロトタイプを発表しました。
大学校のブース内に、調湿建材を左官施工した実験モジュールを設置。
内部にお湯を入れた容器を設置して、湿度変動が見ていただけるようにしました。

展示状況

新たに開発した、ポリマー・デシカント材を調合した「調湿内装左官仕上げ材」。
一般的な珪藻土よりも吸放湿性能に優れ、調湿建材認定基準の約3倍の吸湿性能を発揮します。

デシカント

比較対象として、一般的な住宅内装材であるビニールクロスを貼り付けたモジュールも用意。
モニュール内で水蒸気を発生させて、モジュール内部の湿度変動を記録しました。

ビニールクロス

下のグラフが、測定の結果を示しています。
吸放湿性能のないビニールクロスでは、室内の相対湿度が80%まで急上昇。
前面に設置した塩ビ板が、すぐに結露水で曇ってしまいます。

一方、デシカント建材を塗ったモジュール内部は、快適湿度の50%を維持。
安定した、快適湿度環境を実現することができています。

家庭には、炊事、入浴、洗濯乾燥、人間などから1日あたり20リットルもの水蒸気が放散されています。
デシカント建材は、室内の水蒸気を吸放湿しながら快適湿度を維持でき、ガラス面の結露やカビの発生から住宅を守ります。

 

データ

 

☆室内気候研究所

HP http://iwall.jp/

 




北海道の次世代パッシブハウスをドイツで考える その3

JUGEMテーマ:住宅

今回のドイツ訪問でお世話になったのは、世界一の化学メーカー BASF社さん。
創業150周年を迎えた、ドイツを代表するグローバル企業です。



今回の3番目のセッションは、次世代型の断熱材開発に関する情報交換です。
これまで誰も整形に成功していないと言われる無機材料シリカエアロジェルを
近い将来、無機断熱材の製品として市場に投入予定とのことです。



無機断熱材SLENTEXの厚さは現在検討中とのことですが、窓周りなどの断熱強化部材として
10mmから製造可能とのこと。熱伝導率は、19mW/m2/K以下と、とても高性能です。
北海道の在来工法の軸間断熱には、100mm品が必要かもしれませんね。



会議の後に、工場入口にあるビジターセンターとプラントの見学をさせていただきました。
有機モノマーやポリマーはもちろんのこと、顔料、香料、食品など、豊富な製品群を楽しく紹介。
本社工場の敷地は、3km × 7kmもあり、バスで一周しても1時間以上はかかります。
BASF社だけで、コンビナートが形成されていると言っても過言ではないかもしれません。



訪問の締めくくりは、16万本以上のワインを収蔵している自社ワインセラー。
創業当時の記憶を今に伝えるため、ワインセラーにも力を入れているとのこと。
世界中にいる全社員に、毎年ワインがプレゼントされるのだそうです。

 

 

☆室内気候研究所

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北海道の次世代パッシブハウスをドイツで考える その2

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パッシブハウスの設計について議論した後、欧州におけるPCM建材の現状についてヒアリングしました。
世界一の化学メーカーBASF社でマイクロカプセルPCM MICRONAL(R)を担当しているのは写真(左から)のお二人。
Mr. K.Culeさんと、Mr. M.Schmidtさんです。お二人とも、とっても真面目な研究者です。

PCM_meeting

MICRONALの技術情報を説明していただいた後に、いくつかの製品アプリケーションを紹介していただきました。
まずはじめにセメント板にPCMを30%調合した仕上げ材です。ブルーの塗装がとても綺麗ですね。
現在試作段階とのことでしたが、近い将来に欧州市場に投入されるようです。

セメント板

続いては、石膏にPCMを調合した下地材。仕上げの付着を考えて多孔材になっていますね。
そのまま仕上げ材として使用すれば、吸音壁にも使えそうな形状をしていますが。

石膏板1

続いては32mmの厚板PCM材。施工性を考えて端部は相欠きにしてあります。
母材の原料は石膏ですが、軽量な骨材を多用しているため比重は低いようです。

石膏板2

次は断熱材とPCM混合ボードを積層した仕上げ材料。断熱と蓄熱の施工が一度で完了。
フィニッシュがアルミ材なので、様々な塗装が可能になりそうです。

断熱複合板

これは初めて見ました。ハニカム構造のアルミ材の内部にPCM配合石膏を充填してあります。
事務所ビルで活用されているようです。

アルミ複層

欧州でのMICRONAL出荷量が非常に伸びているとの情報を得てドイツに来ましたが、
アプリケーションが豊富なので、メーカーが競い合う中で市場が成長しているのではないかと思います。
今後も定期的に情報交換をしながら、北海道のPCM市場を育ていく必要性を感じました。

 

☆室内気候研究所

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北海道の次世代パッシブハウスをドイツで考える その1

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世界一の化学品メーカーBASF社の建築コンサルとパッシブハウスに関する意見交換をしてきました。
今年の冬はかなり暖冬で、雪は少ないものの霧が出ています。外気温は10℃程度です。
この集合住宅は、BASF社が所有していた社員住宅をパッシブ住宅仕様に改修したもの。

「1リットルハウス」と名付けられています。
床面積1平方メートルあたりの年間冷暖房エネルギー消費量が、灯油換算で1リットル以下の住宅です。
自動車の省エネ性能のように、わかりやすい表示にしているようです。

1Lハウス

建築コンサルタントの Mr. T. Cunzと日本チームの情報交換。
エネルギー消費量がゼロになる住宅が、最良の住宅ではない。
地域の気候、伝統、建築様式とエネルギー計画の整合性が最も重要との結論になりました。

パッシブ打ち合わせ

ドイツのパッシブ住宅計画では、外付けの電動ブラインドが必須とのこと。
日本でも、日射調整の重要さは認識されているものの、まだ普及までには時間がかかりそうです。

外付けブラインド


「T-house」の環境測定を開始しました。

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 新年あけましておめでとうございます。

本ブログも、本当に久しぶりの更新なりました。
2016年1月5日に、Netatmoを設置させていただき、環境測定を開始しました。
当日は吹雪で、屋根の上の雪も50cmオーバー。さすがは豪雪地帯、三笠市です。
武部邸外観
外壁GW300mm断熱、トリプルLow-Eガラス採用で超高断熱の住宅ですが、
これが施工をされた武部建設さんの標準スペックなのだそうです。
 
床下放熱器による集中暖房と、薪ストーブのハイブリッド暖房システム。
ストーブ使用時の室温上昇をPCMで抑制しながら、快適な暖房環境を実現。
こんなコンセプトで、エコナウォールを採用していただきました。
1F今の吹き抜け空間に120m2のエコナウォールSを施工。
今回は特別に融解温度が23℃に設計して、吸放熱効果を確認する予定です。
測定データは逐次このHPにアップしていきますのでご覧ください。

☆室内気候研究所

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こもだ建総さんのモデル住宅が竣工間近です。

新規開発中の漆喰をベースとした潜熱蓄熱建材『e-プラスター10L』をご採用頂いた、
iWall研究会正会員の「こもだ建総さん(さいたま市)」のモデル住宅が、竣工間近
との連絡をいただきました。



こもだ建総さんでは、漆喰の塗り壁を標準で施工。
美しい左官仕上げの風合いはもとより、調湿性、防カビ性、空気清浄性など
お客様の健康と快適性を重視した「いえづくり」をいつも目指しています。



このモデル住宅では国産の杉材、檜材をふんだんに使用。床は30mmの杉板材。
丸と角のダブル大黒柱は、いずれも八寸と非常に大きな断面形状になっています。

今回の住宅では、「iWall研究会」が供給する潜熱蓄熱建材「e-プラスター」を採用。
調湿機能に加えて蓄熱性能を壁にもたせ、快適性と省エネルギー性能の向上を目指します。
 


壁の断熱に採用したのは、高性能の硬質ウレタンボード。
熱伝導率が、0.021 [W/m/K]と一般の断熱材の2/3程度と、高い断熱性能を発揮します。
菰田賢崇さんが、このモデル住宅で目指したのは超高断熱のゼロエネルギーハウス。
設計UA値は0.29 [W/m2/K]と、関東では非常に珍しい超高断熱仕様の住宅となっています。
 


左官下地には吸水性能の高い専用ラスボードを使用。継ぎ合わせ部分にも細心の注意を払い
左官材料の乾燥によるひび割れや、塗りムラなどを防止しています。
 


左官工事を担当するのは、この道50年の経験を持つベテランの職人さん。
漆喰左官工法のすべてを知り尽くした職人さんが、『e-プラスター10L』の
施工性を念入りに評価してくれました。
 
太陽熱換気装置「ソーラーウォーマー」を採用して、外気は太陽熱であらかじめ加熱してから
室内に導入しますから、換気時の寒さとは無縁です。内蔵された太陽光パネルでファン動力もゼロだそうです。

外構工事も終了間近で、今月末には現場見学会も開催されるようです。


iWall研究会 公式HP
http://iwall.jp

JIA東北支部の総会で講演してきました。

JUGEMテーマ:住宅

11月8日に、JIAの東北支部総会で「iWall構法」の講演をしてまいりました。
今回は、仙台経由で福島市へ。千歳は小雪交じりの天候でしたが、
さすがに東北地方は暖かな秋真っ盛りです。



福島県教育会館は、2011年2月以来になります。
東日本大震災の直前に講演させていただいた同じ場所で
パッシブ蓄熱の議論をできるなんて、どこか因縁めいたものを感じます。



会場は福島県教育会館の大ホール。少し古くなってきましたが、
大震災にも耐えて立派にお客様を迎えてくれます。
東日本大震災は、私たち室内気候研究所の研究スタンスにも
少なからず影響を与えた、衝撃的な出来事でした。

冬季死亡率は、東北や関東、甲信、近畿より北海道の方が大幅に低いという事実。
会場の建築家の皆様には、まさか!? 、という反応が広がっていたように思います。
ややもすれば、エネルギーの観点からしか論じられない室内環境。

やはり、住む人の健康を充実した人生には、活動的な空間が不可欠と思います。



会場の裏には素敵な川が流れ、水鳥たちが羽を休めていました。
新聞の地元版には、1面を費やして各地の放射線量が表示されていました。
今も1mSv/年では全く収まりきれない放射線被曝が続いています。

1日も早い除染と、被曝から体を休める休暇がとれますように。

 

☆室内気候研究所

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実験棟の改修が、ようやく終了しました。

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9月の末に開始した、北海道職能大の実験棟の改修がようやく終了。
冬季の環境測定がようやく開始できることになりました。



7年前に建設してから、躯体内部や断熱材の状況を確認していませんでしたが、
非常に健全な状態で実験棟が維持されていたのに驚きました。
吹雪の中で建設工事をしていた2007年の晩秋を懐かしく思い出します。



7年間お世話になった潜熱蓄熱壁と窓を撤去して実験棟も衣替えです。
しっかり付着した7年前の「e-プラスター」を撤去する工事が思いの外難航します。
今年の壁材料は、漆喰ベースに珪藻土をPCMを調合して蓄熱・調湿建材を目指します。
初めて左官工事に挑戦する学生も、あっという間に上達していきます。



今年の目玉の一つは、日射取得率η値の高いトリプルガラスの採用です。
日射計も5台体制に充実し、窓の熱収支の実測も可能になりました。



室内環境性能、省エネルギー、取得したダイレクトゲインの分析と
今年の卒研も楽しみになってきました。

 

☆室内気候研究所

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調湿建材に挑戦中です。

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今年から、室内気候研究所のテーマに調湿建材の開発が加わりました。
昨年度、予備的な研究を開始したのですが、今年は新たなデシカント材を提供いただき
従来品よりもさらに調湿効果が高い建材になりそうです。



調湿能力の測定用サンプルを調製するまでに、約半年の時間を投入。
うやく目指す性能の調湿建材がようやく完成です。
サンプルが完成したら、JISを参考にしながら調湿量の測定を行います。



恒温湿チャンバーを使って相対湿度を変化させながら、吸放湿量を測定します。
湿度のプログラムも初めてですので、学生も緊張気味です。



チャンバー試験と並行して、小規模な室内に調湿建材を施工して
実用時に近い調湿効果を定量化する実験も計画されています。
この日は、学科の1年生にも手伝ってもらいながら、実験室を作成します。
初めて金槌を握る割には、手早く綺麗に実験室の骨組みが完成です。



作品が完成したら、恒例の記念撮影。
12月には、調湿建材の施工も完了して室レベルの実験が開始されます。

 

☆室内気候研究所

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Netatmoを設置してみました。

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 久しぶりのアップになります。

クラウドベースの環境測定装置Netatmoをアマゾンで入手。
早速自室にセットしてみました。いま評判の測定器ですね。
梱包は、とってもマックライクで上質です。
梱包
早速、開封の儀。アルミのつや消しで、使い慣れたMacbook proみたいな仕上がりです。
室内機と屋外機
屋外機を玄関ポーチの壁に取り付けました。
ビス1本でとめてありますので、強度はどうなんんでしょうか?
でも、一見すると防犯装置のようで、泥棒よけになるかもしれませんね。
屋外機
室内機を自宅のWIFIに繋いで設定します。5分くらいで測定準備が完了です。
室内機
PC、タブレット、スマホでもリアルタイムでデータが確認できます。
データのダウンロードもExcelのブックで簡単に。
遠隔地の環境測定には威力を発揮しそうです。
PCで確認

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