JIA東北支部の総会で講演してきました。

JUGEMテーマ:住宅

11月8日に、JIAの東北支部総会で「iWall構法」の講演をしてまいりました。
今回は、仙台経由で福島市へ。千歳は小雪交じりの天候でしたが、
さすがに東北地方は暖かな秋真っ盛りです。



福島県教育会館は、2011年2月以来になります。
東日本大震災の直前に講演させていただいた同じ場所で
パッシブ蓄熱の議論をできるなんて、どこか因縁めいたものを感じます。



会場は福島県教育会館の大ホール。少し古くなってきましたが、
大震災にも耐えて立派にお客様を迎えてくれます。
東日本大震災は、私たち室内気候研究所の研究スタンスにも
少なからず影響を与えた、衝撃的な出来事でした。

冬季死亡率は、東北や関東、甲信、近畿より北海道の方が大幅に低いという事実。
会場の建築家の皆様には、まさか!? 、という反応が広がっていたように思います。
ややもすれば、エネルギーの観点からしか論じられない室内環境。

やはり、住む人の健康を充実した人生には、活動的な空間が不可欠と思います。



会場の裏には素敵な川が流れ、水鳥たちが羽を休めていました。
新聞の地元版には、1面を費やして各地の放射線量が表示されていました。
今も1mSv/年では全く収まりきれない放射線被曝が続いています。

1日も早い除染と、被曝から体を休める休暇がとれますように。

 

☆室内気候研究所

HP http://iwall.jp/

 


実験棟の改修が、ようやく終了しました。

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9月の末に開始した、北海道職能大の実験棟の改修がようやく終了。
冬季の環境測定がようやく開始できることになりました。



7年前に建設してから、躯体内部や断熱材の状況を確認していませんでしたが、
非常に健全な状態で実験棟が維持されていたのに驚きました。
吹雪の中で建設工事をしていた2007年の晩秋を懐かしく思い出します。



7年間お世話になった潜熱蓄熱壁と窓を撤去して実験棟も衣替えです。
しっかり付着した7年前の「e-プラスター」を撤去する工事が思いの外難航します。
今年の壁材料は、漆喰ベースに珪藻土をPCMを調合して蓄熱・調湿建材を目指します。
初めて左官工事に挑戦する学生も、あっという間に上達していきます。



今年の目玉の一つは、日射取得率η値の高いトリプルガラスの採用です。
日射計も5台体制に充実し、窓の熱収支の実測も可能になりました。



室内環境性能、省エネルギー、取得したダイレクトゲインの分析と
今年の卒研も楽しみになってきました。

 

☆室内気候研究所

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調湿建材に挑戦中です。

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今年から、室内気候研究所のテーマに調湿建材の開発が加わりました。
昨年度、予備的な研究を開始したのですが、今年は新たなデシカント材を提供いただき
従来品よりもさらに調湿効果が高い建材になりそうです。



調湿能力の測定用サンプルを調製するまでに、約半年の時間を投入。
うやく目指す性能の調湿建材がようやく完成です。
サンプルが完成したら、JISを参考にしながら調湿量の測定を行います。



恒温湿チャンバーを使って相対湿度を変化させながら、吸放湿量を測定します。
湿度のプログラムも初めてですので、学生も緊張気味です。



チャンバー試験と並行して、小規模な室内に調湿建材を施工して
実用時に近い調湿効果を定量化する実験も計画されています。
この日は、学科の1年生にも手伝ってもらいながら、実験室を作成します。
初めて金槌を握る割には、手早く綺麗に実験室の骨組みが完成です。



作品が完成したら、恒例の記念撮影。
12月には、調湿建材の施工も完了して室レベルの実験が開始されます。

 

☆室内気候研究所

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Netatmoを設置してみました。

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 久しぶりのアップになります。

クラウドベースの環境測定装置Netatmoをアマゾンで入手。
早速自室にセットしてみました。いま評判の測定器ですね。
梱包は、とってもマックライクで上質です。
梱包
早速、開封の儀。アルミのつや消しで、使い慣れたMacbook proみたいな仕上がりです。
室内機と屋外機
屋外機を玄関ポーチの壁に取り付けました。
ビス1本でとめてありますので、強度はどうなんんでしょうか?
でも、一見すると防犯装置のようで、泥棒よけになるかもしれませんね。
屋外機
室内機を自宅のWIFIに繋いで設定します。5分くらいで測定準備が完了です。
室内機
PC、タブレット、スマホでもリアルタイムでデータが確認できます。
データのダウンロードもExcelのブックで簡単に。
遠隔地の環境測定には威力を発揮しそうです。
PCで確認

☆室内気候研究所

HP http://iwall.jp/


潜熱蓄熱材「e−プラスター」で安定した温・湿度環境が実現。 インフルエンザの増殖予防。

高断熱・高気密住宅の悩みに冬場の「過乾燥」があり、全国的に暖房時の相対湿度が30%以下になる住宅も、数多く報告されています。
これまで冬期間の低湿度は、乾燥した外気の大量な取り入れにあると言われてきましたが、室内気候研究所では「e−プラスター」を施工した住宅の環境測定を実施して、過乾燥の原因と対策を検討してきました。
 
室内の相対湿度は人間の健康と密接な関係があることは、経験的にも知られています。「乾燥」が風邪や呼吸器疾患、乾燥肌の原因になるからです。
一般的な乾燥対策は加湿器の使用ですが、器機の選定や使用法を間違えると結露やカビが発生します。各家庭で洗濯物や濡れタオルの配置、植栽の導入など、様々な生活の工夫がなされているようです。また、マスクや保湿クリームの使用なども対処として効果的ですが、原因を解消することはできません。
 
環境弱者である子供たちの冬の健康管理のためにも、低湿度対策はとても重要です。


 
 
 
 
竣工現場のページでも紹介した「I-project」の環境測定データから、冬の低湿度対策について考えてみることにします。この住宅では潜熱蓄熱内装材「e−プラスター10」を壁と天井に施工して、躯体に熱と水蒸気を蓄積する機能を持たせています。「e−プラスター」は熱と水分の「デポジットカード」。室内に取り込んだ暖房機や日射、調理、家電製品、人体からの熱と水蒸気を壁にチャージしておき、必要に応じて取り出して利用するパッシブシステムです。
 
一般的な高断熱・高気密住宅の内装地上げはビニールクロスです。汚れにくく耐久性にも優れていますが、化学製品であるビニールには熱や水分を吸収保持する能力がありません。これが過乾燥の原因の一つと考えられるのです。
 
石膏プラスターと潜熱蓄熱材PCMを主原料とする「e−プラスター」は、室内の熱を呼吸しながら室温を安定させるだけでなく、入浴や洗濯乾燥、調理などで室内に放出された水蒸気を一時的に吸収。乾燥空気が室内に流れ込んだときに放出して相対湿度の低下を抑制する機能があります。
 

 
 
 
2012年12月から2013年5月までの環境測定データをまとめてみたところ、薪ストーブを主暖房に使用しているこの住宅の室内温度は19℃から23℃で、しかも非常に安定して推移していることが分かりました。外気温が−10℃にもなる厳寒期に朝まで暖房を停止していても、「e−プラスター」からの放熱で室温が下がりません。
 
また、加湿器を使用していなくても相対湿度は40%をキープ。壁と天井に施工した「e−プラスター」の保湿効果で、安定した湿度環境が維持されています。小学生と幼児の二人のお子様も、全く風邪を引かなくなったそうです。
 
 
 


既往の研究では、人間の快適性と健康にとって最適な相対湿度の範囲は40〜60%である事が明らかになっています。また、相対湿度が40%以下になると、ウイルスやバクテリアなどが非常に増殖しやすい環境となります。
 
「e−プラスター」を施工した住宅の測定結果では、壁面の調湿作用で相対湿度が40%以上であり、加湿器にかかる電気料金もフリーで、健康的な環境が維持されます。






「e−プラスター」を施工した住宅と、一般的な高断熱・高気密住宅の室内環境データを比較してみました。いずれも札幌市に建つ住宅で、断熱性能はほぼ同じです。下のグラフは、最寒期である2月の室内環境を示しています。
 
国際規格であるISOの室内環境基準と比べてみると、ビニールクロスを施工した高断熱住宅では、昼間の室温が30℃近くまで上昇し、またその時の相対湿度は30%を切ることが分かります。人間の活動時間帯では、おおむねISO基準を満足することができていません。
 
一方、「e−プラスター」を施工した住宅では、測定期間中ほとんどの時間でISO規格の範囲内に温湿度が維持されていました。「e−プラスター」の熱と水蒸気を呼吸する機能が、安定した温湿度生成に寄与した結果と考えられます。快適範囲の環境ではインフルエンザ菌の活動が活性化する相対湿度以上の値が得られていますので、「e−プラスター」の健康維持への機能が期待される訳です。





iWall アイ・ウォール研究会
公式ホームページURL http://iwall.jp/
 



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