「空気の質」について考えてみよう。その1 #空気質 #偏差値 #受験
2018年12月16日、札幌市豊平区で大規模なガス爆発事故が発生しました。
奇跡的にも尊い人命は失われずにすみましたが、建物の倒壊や火災など周辺に甚大な被害を
もたらす結果となりました。被災された方々には、心からお悔やみ申し上げます。
可燃性の「消臭・除菌スプレー」を密閉された空間に大量に放散させたことが原因。
「空気の質」を手軽に改善したいという欲求を叶えてくれる便利な手法。今回の事故は、
身の回りにある生活用品もその使用方法を取り違えると大事故を引き起こしかねないことを
改めて知らしめるとともに、「空気の質」を改善したいと望む潜在的欲求がユーザーの間で
非常に強いということを露呈する結果となりました。
(写真)室内にVOCを放散して、本当に綺麗な空気を手に入れられるのか?
今回から数回に分けて室内の「空気の質」を評価する各種の指標や、「空気の質」が
健康に与えるインパクトやリスクについて考えてみることにしましょう。
人間は大量の空気を取り込みながら、生命を維持している。
人間は食料、水や空気などの必須物質を体内に取り込みながら、生命維持のために必要な
エネルギーを常に生産しています。一般的な成人の1日あたり摂取量(重量換算)を
まとめて以下に示してみました。
図から空気の摂取量が圧倒的に多く、続いて水、食料の順になっていることが分かります。
人間の健康が、これらの摂取物質の質に左右される可能性があることは、専門的な知識を
必要としない共通の認識であろうかと思います。「健康」の名を冠した食品やサプリメント、
保健的な機能を持つ水などが次々に発売され高い評価を得ていることからも明らかでしょう。
また日本人は元より海外からの観光客の間でも、日本の食品や水の質、安全性の高さが注目
されるようになってきています。
ところが摂取量が食料や水よりも多い空気、とりわけ室内の「空気の質」や安全性は、
目に見えないという特性もあってか看過されがちなように思います。
「シックハウス症候群」が取りざたされて以来、換気量に対する法的規制が強化されて
「空気の質」に対する関心は高まってきたものの、アレルギー疾患や睡眠との因果関係など
「空気の質」の重要性が科学的に解明された、とは言い難いというのが現状です。
健康を左右する「空気の質」を、もう少し科学的に評価する必要がありそうです。
【Good Design Award 2018受賞】
■室内気候研究所
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- 2019.01.07 Monday
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