Lesson 39 「調湿建材」を科学してみよう。

 

夏のジメジメや、冬のカラカラをコントロールして、部屋を快適にしてくれる「調湿建材」。

壁面の結露を防止したり、低減してくれる効果もあります。

 

どうして「調湿建材」の性能を評価する必要があるのでしょうか?

 

珪藻土や竹炭のような多孔質材料は空気中の水蒸気を細孔に取り込んで吸着したり、部屋が乾燥すると再び部屋へと放散する能力があります。これを物理吸着と呼んでいます。また紙おむつの材料として使われている高分子ポリマーは、化学吸着によって自重よりも多くの水分を保持する性質を持っています。

 

これらの無機物や有機物を利用して、室内の水蒸気を自然に吸着・放散しながら相対湿度を調整する機能を持たせた建材が調湿建材です。でも吸着できる水分量は使用する材料の種類や量によって異なりますので、その性能を比較したり設計に取り入れるためには調湿性能の定量的な評価が不可欠になります。

 

左官材の吸放湿性能は、調湿材の混和量で設計できる!

 

下図は有機系の調湿材を左官材に混和して、吸放湿率を測定した結果を示しています。漆喰などの左官材には調湿性能があると言われていますが、ここで使用した漆喰(ブランク)は調湿性能判定基準を満たすことができませんでした。

 

 

テストチャンバーで確認できた調湿建材の能力。

 

実際の住宅で調湿建材の効果を確認する前に、断熱材で作ったテストチャンバーの内側に調湿建材を貼り付け、お湯の入った容器を中に入れて湿度の変化を観測しました。比較の対象にしたのは一般的な住宅で広く使われているビニールクロスです。

 

ビニールクロスで仕上げた箱は湯の入った容器を入れた直後から相対湿度が急激に上昇して、前面に設けたアクリル板が結露してしまいました。一方、調湿建材を施工した箱では放散した水蒸気が調湿建材に吸収されるため、湿度の上昇も緩慢でアクリル板に結露が生じることはありませんでした。

 

省エネルギーでパッシブな調湿を可能にする「調湿建材」を使って部屋の快適性を持続的に高めていく取り組みは、健康を志向するこれからの住宅づくりにマッチした技術であると思います。

 

■本ブログは抄録版です。

記事原稿の全文と詳細は、公式HPをご覧ください。

 

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