スッキリとした目覚めには、陽光と寒気浴が効果的!

 

 

 

「睡眠」は昼間の活動で疲労した脳と肉体を休めるばかりでなく、生体の持続可能性を高め、

 

生物として新しい自分へと生まれ変わるために不可欠な時間なのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

特に午後10 時から午前 2 時までの時間帯に、どれだけ良質な睡眠が得られるかは免疫システムを

 

再構築してガン細胞の増殖を抑え、風邪をひきにくい体を維持するためのカギを握っているのです。

 

 

 

 

メラトニンの分泌停止には、朝の陽光と寒気浴が効果的。

 

睡眠と覚醒を司っているホルモン、それはメラトニンです。

 

メラ トニンの分泌にも体内時計(サーカディアンリズム)が関与しています。

 

質の良い睡眠を十分に取った朝には爽快で気持ちの良い目覚めが待っています。

 

十分な休養を取り免疫細胞の活性化した状態でメラトニンの分泌を停止させま しょう。

 

 

 

 

 

スムースな覚醒を引き起こして活動的な状態を生起させるには、朝陽と新鮮な空気をたっぷり

 

吸う寒気浴が効果的です。約 1,500 [lx]程度の朝陽を浴びると脳は再び活性化の準備を始めます。

 

 

 

 

 

 

特に幼児期にはサーカディアンリ ズムの発達が不十分ですから、この習慣を乳児期から身に

 

つけておくことがお子様の健康と成長の秘訣になります。

 

起床後いつまでも新陳代謝を引きずることは、遺伝子の損傷を促進し免疫の不活性化の要因

 

ともなりますので注意しましょう。

 

 

 

 

 

 

 

管理人の車は一晩の降雪で、車輪が見えなくなるくらい雪の下に埋まってしまいました。

 

冬の運動不足解消、そして換気浴!!

 

厳しい気象条件も、健康の一つとして活用できそうな気がしますね。

 

 

 

 

 

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2019年も、大変お世話になりました。

 

 

 

天皇陛下の即位、そして「令和」への改元。それに伴う即位行事の数々。

 

ラグビーW杯での日本代表の活躍や、企業研究者吉野彰氏のノーベル化学賞の受賞。

 

渋野日向子さんの全英女子オープン優勝など、明るい話題の多かった2019年。

 

 

 

 

 

 

 

ノートルダム大聖堂の火災に続いて、沖縄県の首里城の消失はとても残念な出来事でした。

 

 

 

 

 

気候風土と建築形態の関係性についての研究を継続する中で、幾度かお世話になった

 

建築だっただけに、1日も早い再建が望まれるところです。

 

 

 

 

 

 

外界環境への開放や連続、そして閉鎖と、開口部の担う役割は少なくありません。

 

 

 

 

 

 

 

2000年前の形態をそのまま現代に伝えるパンテオンの天蓋。そして巨大な開口。

 

 

 

 

光を建築に導くという欲求は、クーポラの構築にとって欠かすことのできない動機でした。

 

 

 

 

組積造建築では、どうしても拡張することが困難な開口部。

 

 

 

 

これが近現代におけるオランジェリー建築に対する強い欲求の原点なのかもしれません。

 

 

 

 

今ではどこにでも見られる透明天蓋は、バイエルン王の憧れでもあったのです。

 

 

 

 

現在ではガラスで被覆されたライトアーキテクチャーが、隆盛を極めています。

 

 

 

 

一方で、ガラス建築の80%のブラインドは降ろされたままになっているという事実。

 

 

 

 

住宅建築でも、開口部の開放と遮蔽のアクティブ化を検討する時期に来ているでしょう。

 

 

 

 

エレクトロクロミックを応用し、ガラス自体の透明度を自在に変更することが可能な

 

新しい技術がようやく実用化されようとしています。

 

 

 

 

北海道職能大との共同研究では、日射のダイナミック調整と蓄熱技術を応用することで、

 

四季を通した健康的な室内環境創生に、新たな可能性を提案することができました。

 

 

 

 

印加電圧を変えることで、透明度を変化させることのガラスの評価も実施しました。

 

 

 

 

2020年も積極的に外部の刺激を受け入れながら、研究を進めてまいります。

 

 

 

 

今年も当ブログに立ち寄っていただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

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冬至の東京。昼間は9時間45分もあるんです!

 

 

 

クリスマス・イルミネーションが、殺風景な冬の景色に鮮やかな彩りを添える冬至の季節。

 

クリスマスが近づいて、日本も一年で一番昼間の時間が短い時期を迎えています。

 

 

 

 

 

 

北緯35に位置する東京では、冬至の日の出は午前6時45分頃。

 

チューリッヒやフランクフルトと比較すると、1時間30分ほども早い日の出です。

 

 

 

 

 

 

 

北関東地方でも7時前には東の空が明るくなり、冬の短い1日が始まろうとしています。

 

でも、東京の昼間の時間は9時間45分もあるんですね。

 

もちろん仙台や札幌ではもう少し短いのですが、それでもドイツやスイスに比べると長い!

 

 

 

 

 

 

しかも緯度が低いのでそれだけ南中高度が高く、冬至の南中高度は東京で32度。

 

澄み切った仙台の冬の空は、ローマよりも青くて綺麗ですね。

 

 

 

 

 

 

冬に快晴の日が続く太平洋側の地域では、冬の日差しを利用するのには絶好の条件。

 

寒冷で太陽に恵まれた、世界的にみても本当に珍しい地域であることがわかります。

 

 

 

 

 

 

この気候風土を生かした室内気候づくりが、健康にも効果的だと思いませんか?

 

 

 

 

 

でも、ヨーロッパのホテルで窓が結露しているなんて、ありえないと思うのですが・・・。

 

断熱性の低い建築がまだまだ多いのがとても残念であり、研究のやりがいも感じます。

 

 

 

 

 

今朝は地元産の新鮮な野菜をたくさんいただいて、元気にお仕事を開始。

 

やはり食事、睡眠そして運動が、健康生活のベースですよね。

 

 

 

 

 

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「冬の日射利用」は、神様からのプレゼント!

 

 

 

 

令和新時代の幕開け、相次ぐ豪雨被害、五輪マラソン会場の移転問題・・・。

 

 

色々と話題の多かった2019年も、もう残すところ1ヶ月あまり。

 

そろそろクリスマスの飾り付けが、街のあちこちで見られるようになりました。

 

 

 

 

 

 

 

キリスト教の信者の方々にとっては特別な意味を持つクリスマスですが、外界気候との

 

関係、とりわけ可照時間や日射量の変化も見逃すことができません。

 

 

北半球に住む人たちにとって12月25日前後は、一年で最も昼が短くなる冬至の時期

 

だからですね。弱々しい日差しが、厳しい冬の到来を告げる季節です。

 

 

 

 

(写真)マンハイム市の給水塔広場で開催されるクリスマス市

 

 

可照時間が短くなるということは外気温どが低下するばかりでなく、豊かな恵みを

 

もたらしてくれる生物の母、太陽の衰退を連想させ、来年の収穫への不安などを

 

想起させるからでしょう。

 

 

 

(写真)クリスマス市では、綺麗な飾り付けがたくさん販売されていました

 

 

特に北欧などの高緯度地域に住んでいる人たちにとって、クリスマス前後の昼の短さは

 

憂鬱なものです。ぼんやりとしか明るくならない日差しと、極端に早い日没。

 

陽光が燦々と降り注ぐ夏への郷愁が、クリスマス行事の背景にあることは容易に想像できます。

 

 

 

(写真)ドイツ・マンハイム市郊外の朝10時(12月上旬)

 

 

 

もちろん夏場の日射は住環境の悪化にもつながるのですが、冬場の日射があまりにも

 

脆弱な地方では、日射によるパッシブ環境の調整は想像することもできないでしょう。

 

 

 

 

 

 

北欧やドイツの省エネルギー手法が断熱の強化と高効率機器の導入という手法に偏るのも、

 

冬場の日射環境の特徴に起因していると言っても過言ではないでしょう。

 

 

 

(写真)日射遮蔽用のスクリーンが設けられた集合住宅(マンハイム市)

 

 

 

それでは、冬の日本の日射環境はどうなのでしょうか?

 

日本の地図を同緯度のヨーロッパ地図と重ね合わせてみました。東京はスペインの

 

マドリードよりも南に位置していますし、札幌はフィレンツェと同緯度なのです!

 

 

 

 

 

 

 

冬場の雲量など気象条件にもよりますが、日射受熱量は地域の緯度と密接な関係があります。

 

日本ではこの豊かな冬場の日射をパッシブ環境の形成に利用しない手はありません。

 

 

 

 

 

 

 

北海道職能大職能大の皆さんとは、今年も日射利用の技術開発に取り組んでいます。

 

ラボでの性能評価試験に続いて、実証実験棟での評価を実施していく予定です。

 

 

 

 

 

 

北欧や、ドイツ、スイスなどと比較して、日射熱を冬の環境調整に利用しやすい日本の

 

地理的な特徴を活かすことができる技術開発を、継続して実施しているところです。

 

 

 

 

 

 

太陽が復活し始める12月の下旬。

 

この時期の弱々しくも、魅力に溢れた太陽の恵みに、改めて感謝したいものです。

 

 

 

 

 

 

 

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健康のために、自然の変化を室内に創り出す。

 

 

 

室内での活動がますます長時間化し、知的生産活動も高度化し続ける現代社会。

 

現代人は知らず知らずのうちに環境ストレスにさらされ、健康リスクが高まっています。

 

 

 

 

健康のためには、ストレスの元凶となる環境要因を室内から排除していく必要があるのです。

 

 

人間の生理的な活動は、ほぼ24時間周期で変動を繰り返しています。

 

「音・光・熱・空気・色」。

 

様々な環境刺激が、1日を通してゆっくりと変動するような環境の創出が不可欠ですね。

 

 

 

 

 

 

 

でも、これらの周期的な環境刺激を機械的に作り出したとしても、鋭敏な人間の感覚は

 

これを否定的な刺激としてしか受け取ることはありません。

 

 

自然の変化を快適な範囲まで和らげつつ、どのように室内に取り込んでいくのか?

 

「健康住宅ヅクリ」の基本的なコンセプトは、第二の自然の創生に根ざすべきでしょう。

 

 

 

 

 

温熱環境に目を向けてみると、外気温度や日射量の変化を生かした環境づくりが

 

居住者の健康にとって不可欠であることは言うまでもありません。

 

 

断熱性能を高めるだけでなく、蓄熱性能の付与による室温変動幅の抑制、過度な日射

 

受熱による過昇温の抑制は、温熱環境づくりの原点といえるかもしれません。

 

 

 

 

 

大切な家族の健康な暮らしと、充実した人生を約束してくれる住宅ヅクリ。

 

自然に学び、自然を上手に利用する工夫が大切なようです。

 

 

 

 

 

 

 

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「寝る子は育つ」、という変わらない事実。

 

 

 

家づくりの主人公である、家族の「子育て物語」。

 

我が子の成長と幸福を想像しながら、間取りやプランを考えるのも楽しみの一つですね。

 

 

 

 

 

そこで忘れてならないのは、人間は自然界の変化に対応しながら生きているという事実。

 

 

特に乳幼児から学童期までの間、睡眠は成長と免疫力の増強にとって欠くことのできない、

 

貴重な時間なのです。人の細胞分裂は、紫外線の影響を避けるため夜に活性化するからです。

 

もちろんヒト成長ホルモンは、就寝中に分泌されるのもこのためです。

 

 

 

 

 

 

「早寝、早起き、朝ごはん」!

 

この生活習慣を幼児期からしっかりと維持することで、子供は健康的に成長することが

 

可能になるのです。人工環境の中で暮らすことの多い、現代社会に生きる子供たち。

 

十分な睡眠を取ることのできる寝室こそ、最も大切な空間かもしれません。

 

 

 

 

 

朝目覚めたら太陽の光を浴びて、活動のスイッチを入れること!

 

子育て中は、毎日欠かさず心がけていきたいものです。

 

 

 

 

 

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「断熱」って、家のウチとソトを区別すること。

 

 

 

「断熱」という技術が普及していなかったなら、家の中の温度はほぼ外気温と同じ!

 

北海道で暮らすということ自体、本当に命がけだった時代もありました。

 

 

 

 

 

 

住宅の断熱性能基準が公表されて40年が経過しましたが、いまだに命の危険は住宅の

 

内部に取り残されたままです。入浴中に心肺停止になって緊急搬送される方の多くは、

 

断熱さえきちんと施工されていたら助かったかもしれないのです。

 

 

 

 

 

 

 

健康リスクを気にせずに、ゆっくりとバスタイムを楽しむことのできる住宅環境。

 

こんな当たり前のことすらできない住宅が、まだまだ日本にはあるようです。

 

 

 

 

 

まずは健康リスクを排除することから、家づくりをはじめませんか?

 

 

 

 

 

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窓を機能させるために必要な「ガラス」の性能は? その2

 

 

 

 

厳しい冬の気候だからこそ、生命力を感じる緑の植栽を楽しみたい。

 

 

 

中世のバイエルン王も、その建設を熱望したと言われるガラス温室「オランジェリー」。

 

 

素材技術の進歩によって、誰もが一年を通して緑と共に過ごし透明天蓋空間の魅力を享受

 

できる時代が、ようやく到来しました。

 

 

 

(写真)釧路市のフィッシャマンズワーフに併設されたガラス空間「EGG」

 

 

 

もちろんこの空間の主役は植物であり、人間はそこを通過するか短時間滞在するだけの存在

 

です。植生の生育条件によっては温度変化の幅に制限はあるものの、光合成に必要な日射量は

 

外界の変化をそのまま受け入れるだけでよく、積極的に調整される必要はありません。

 

 

つまり植物の健全な成長には好適な環境の生成が、ガラス温室の設計条件となります。

 

 

 

(写真)通年で植栽の魅力を感じることのできる、ガラス歩行空間

 

 

 

現代では食物の生産工場にもこの技術が生かされるようになり、知らず知らずのうちに

 

私たちの生活の中に定着するようになってきました。

 

 

いわゆる、ガラスを用いた植物のための環境技術の創生です。

 

 

 

人間の健康にとって必要な環境は、ガラス建築で創生可能なのか?

 

 

 

軸組構造の「間戸」に板ガラスを採用しようとする試みは、その発生の歴史から考えても

 

ごく自然なことでした。しかし四季の気候較差が大きな日本の気候では、透明な窓から

 

得られる開放感だけでは相殺できないほどの環境劣化が、開口部のガラスによって引き

 

起こされてしまうことも、容易に想像ができます。

 

 

 

(写真)カーテンを閉めておくことを前提にした、開口部のデザインが乱立。

 

 

 

 

ガラス被覆空間に必要なのは、断熱性能だけなのか?

 

 

開口部を断熱性能の脆弱なガラスで被覆することによって生じる寒さの室内への侵入や、

 

隙間風や結露を防止するため、建具を含めたガラスの熱性能向上に資する技術の開発が

 

多方面で図られてきたことは言及する必要もないでしょう。

 

 

 

(写真)フランクフルトの住宅展示場で常設されている、ガラス建築の例

 

 

 

 

日射調整を、ガラスの性能だけで解決するのは無理がある。

 

 

一方で、ガラス面に入射する日射量は季節変動が大きく、また室内側での日射需要量は

 

季節依存性が高いことから、断熱性能の高度化が一定の水準に到達すると日射透過量の

 

調整が新たな課題として顕在化することになりました。

 

 

深い軒の庇や外付けブラインドなどの日射調整機能を持たないガラス被覆建築では、いきおい

 

日射遮蔽性能の高いガラスを採用することになりますが、日向にいても温かく感じることの

 

できない室内環境の違和感は、静的なガラスの性能だけでは払拭することができません。

 

 

 

(写真)窓は、「ウチ」と「ソト」をつなぐ情報の結節点として機能している。

 

 

 

 

日射調整のために眺望を犠牲にするのは、窓の機能の半分を諦めることに等しい。

 

 

窓ガラスの面積が大きくても、日射調整やプライバシー確保のためにカーテンやブラインドを

 

常に閉じておく必要があるとするなら、結果として閉鎖感の強い室内環境を恒常的に創生する

 

ことになってしまいます。

 

 

 

(写真)視界を意識した現代住宅の「窓」(設計・施工:SUDOホーム)

 

 

 

プライバシーを確保しながらも窓ガラスから入射する太陽光の量を調節するための工夫が、

 

現在の建築デザインでは大変重要になっています。

 

 

京都に代表される町屋建築に見られるような坪庭のように、「ウチ」に向かって開放する

 

という伝統的な都市建築の発想を、もう一度見直してみる必要もありそうです。

 

 

 

(写真)プライバシーの確保に配慮したウチとソトをつなぐ窓

 

 

 

断熱、日射取得量の任意な調整、そしてプライバシーの確保をどう実現するのか?

 

 

 

外界と完全に隔絶される可能性のある組積造建築では、外皮に穿たれる開口部が光と空気を

 

取り入れるための大変貴重な経路であり、その拡張を希求しながら建築技術は進歩してきました。

 

 

い方で、大開口が比較的得やすい軸組工法でガラスを用いるとき、断熱性能に加えて日射や

 

プライバシー確保など、経時的に変化する住要求に対応するデザインが不可欠になります。

 

 

窓ガラスには、断熱性以外にも重要な課題がまだ残されているようです。

 

 

 

 

 

 

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窓を機能させるために必要な「ガラス」の性能は? その1

 

 

 

断熱は、省エネルギーから健康へと軸足を移しつつある。

 

 

高断熱住宅は熱的な性能重視という技術的な進化の時を超えて、

 

新たな価値の創造と評価指標の創生の時代を迎えようとしています。

 

 

現在の省エネルギー基準では、外皮性能は断熱性能の平均値で規制が行われていますが、

 

開口部、とりわけガラスが使用される「窓」機能の見直しが急務になってきました。

 

 

 

(写真)窓面積を狭小化することで、見かけの断熱性能を高めた住宅

 

 

 

今回から、窓の機能を十分に発揮させるために必要なガラスに期待される性能と、

 

生活に密着した将来像について考えてみることにしましょう。

 

 

 

ガラス建築の原点は、第1回ロンドン万国博覧会のパビリオン。

 

 

建築の「ウチ」と「ソト」をつなぐ透明な外皮「ガラス」は、1854年の第1回万国博覧会で

 

ロンドンに建設された「クリスタルパレス」で具現化され、多くの人々を魅了しました。

 

 

伝統的な組積造建築における閉鎖的な室内環境へのアンチテーゼとして、その後の建築思潮に

 

大きな影響を与えることになった「水晶宮」。

 

 

 

(写真) ドイツのバイエルン王をも魅了した「オランジェリー」

 

 

 

今ではライトアーキテクチャーの浸透とともに私たちの生活の中にしっかりと根付いた感のある

 

「ガラス建築」は、性能、表現としても飛躍的な進化と発展を遂げて来ました。

 

 

 

(写真)金沢21世紀美術館の、ガラスのファッサード

 

 

 

一方、伝統的な建築手法を積極的に見直す事で、気候や風土と共生しようとする建築運動も

 

世界的に幅広く支持され、外皮が持つべき機能について今も議論が続いています。

 

 

いわゆる「リージョナリズム」と言われる建築運動ですね。

 

 

 

(写真)沖縄県立美術大学の環境ファッサード

 

 

 

現代建築では、室内と外界とをつなぐ開口部「マド」が重要な役割を!

 

 

外皮、とりわけ「マド」に要求される機能は下図のように定義することができるのですが、

 

常に変化する外界の環境要因と住要求に対して、柔軟に対応可能な開口部のデザインは、

 

快適で健康的な室内環境を創生するという観点から、重要な鍵を握る技術と言えそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

建築の構造と不可分な「開口部」のデザインと「マド」の意味。

 

 

自然に対して開放的な日本の伝統的建築では、柱と柱の間をどのように閉鎖するかという

 

課題を解決するために様々な手法が開発されてきました。いわゆる「間戸」の開発です。

 

 

外界気候の変化を享受しながら、建築外皮を柔軟に変更することで室内環境を創生

 

しようとする建築行動は、世界に類を見ないかもしれません。

 

 

 

(写真)開放的な室内環境をつくる、伝統的な日本建築の「間戸」

 

 

 

でも柱間の建具を季節とともに交換して暑さや寒さ備え、雨戸で風雨に対応するのは、手間も

 

かかりますし、何より建具を収納するためのスペースが必要になります。

 

 

 

(写真) 岡山城後楽園の能舞台

 

 

 

敷地面積が限られる現在の住宅事情を考えると、柱間の素材を変更するという伝統的な

 

季節への対応手法が支持されなかったのも、致し方ないことなのかもしれません。
 

 

 

開口部を穿つことに先端を結集してきた「組積造」建築の進化。

 

 

軸組工法では柱間を塞ぐことで変更できた「マド」のデザインですが、組積造工法では

 

構造的な問題から、随意に開口部を大きくすることは困難な問題でした。

 

 

 

(写真)ハイデルベルク城の城塞に穿たれた窓

 

 

 

内部に光と空気を導いてくれる開口部を、少しでも大きく空けたいという欲求は、

 

古来から建築技術者の目標とされてきたことは想像に難くありません。

 

 

 

(写真)神の象徴である光を取り入れる、パンテオンのドームの開口

 

 

 

「マド」のデザインに内包された、二つの系譜。

 

 

それでは軸組工法を基礎として発展してきた住宅建築の「間戸」には、将来的にどのような

 

要求が予測され、どのような機能が必要になるのでしょうか?

 

 

 

(写真)断熱改修を施した集合住宅の外観(ドイツ)

 

 

 

時間とともに変化する外界環境と住要求に柔軟に対応することが可能な、未来の「間戸」に

 

ついて、次回以降も考えていきたいと思います。

 

 

 

 

 

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建築デザインと街並み、そして住宅の熱性能の課題。

 

 

高断熱・高気密住宅がとても普及している北海道ですが、街区や景観、建築デザインに

 

関わる問題点が指摘されているようです。外皮の面積を抑えるために箱型の住宅が並ぶ

 

札幌市の新興住宅街の様子からも、その問題の深刻さが見て取れます。

 

 

 

 

 

 

以前紹介した千葉県にある建売住宅の街区の様子ですが、屋根勾配、使用する外装の種類、

 

隣棟間隔などを統一することでここの調和のある住宅のデザインが街区形成に貢献しています。

 

もちろんこちら街区も、高断熱・高気密性能は北海道並みで、価格は普及帯です。

 

 

 

 

 

さらに高性能化を進めるために、極端に窓面積の小さな住宅が増え続けている北海道。

 

 

 

 

プライバシーを守りながら日射遮蔽や眺望を実現するデザインの工夫はないのでしょうか?

 

 

 

 

もちろん敷地や建築費用の問題があるので容易に解決できないのですが、近隣との

 

関係性を適度に保ちながら、個の空間を創出する方法はいくらでもありそうなのです。

 

 

 

 

 

十分な敷地や自然環境が得られるなら、問題の解決はより容易かもしれません。

 

 

 

 

 

狭小化する都市型の敷地で、プライバシーを守りつつ近隣との関係性に配慮した住宅を

 

街区形成に配慮しながらデザインする手法が求められています。

 

 

もちろんそのベースになるのは居住者の健康と快適性であることは言うまでもありません。

 

 

 

 

 

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