Lesson 18 窓の機能を再考してみよう。

建築は「安心シェルター」、窓は自然を楽しむための「刺激フィルター」です。

 

室内に自然な光の変動を取り込み、朝、夕など相対的な時刻の差異を知らせてくれるのは窓の大切な機能です。発電所の管制室や地下鉄の運転席を想像してみてください。窓のない空間を無窓空間と言いますが、完全に自然と隔絶された環境で終日働いてくれる皆さんのご苦労には、頭が下がる思いです。

 

 

人工照明が発達して執務空間から窓までの距離がとても深くなった現代のオフィス。昼間から照明の下で仕事をしている人たちは、昼夜の別なく長時間労働を強いられることも多く、過度なストレスにさらされているのではないでしょうか?明るいうちは精一杯働き、夕方に薄暗くなってきたら休む。窓の機能の見直しは、現代人の働き方を見直すきっかけにもなろうかとも思います。

 

 

「窓」のデザインは建築のファサードを印象付ける大切な要素です。室内条件からの要求性能と外部のデザインに整合性をもたせた建築は、誰がみても美しいものです。つまり、窓設計の環境工学的なアプローチは単に熱や光、空気といった物理的な要求を満たすために設計されると言うより、環境設計が建築デザインそのものの基礎となっていると言っても過言ではありません。窓は室内の要求を主張して、形状として外部へと表出しているわけです。

 

 

室内に自然の穏やかな変化をデザインする。

建築の専門家は、窓の設計に託された大切な課題を忘れてはいけません。

 

 

■記事原稿の詳細は、公式HPをご覧ください。

健康のための室内気候講座: http://iwall.jp/kenkou.html

 

☆室内気候研究所

公式HP http://iwall.jp/

 


Lesson 17 日射を友として生きる知恵。

生きとし生けるものの活動の原点。全ての生命の母、太陽。

 

窓の設計の最適化は、建築がこの世に生まれてから絶えず人間に向けられてきた古くて新しい問いです。また、太陽光の強度は季節や時間によっても大きく変化するため、その利用には様々な工夫が必要なことは言うまでもありません。

 

 

皆さんも夏の暑さを凌ぐため葦簀(よしず)やすだれを利用したことがあるのではないでしょうか?開口部の外側に日射を遮蔽するための部材を設置すると、真夏でも涼しく過ごすことができます。古人の知恵です。

でも、日射熱を遮蔽しようとすると、室内がどうしても暗くなる。これを解決してくれるのが可視光拡散型の日射遮蔽材です(写真2)。和風の障子を思わせるような柔らかな光が室内へを差し込み、眩しさを感じずに夏の光を楽しむことできるわけです。

 

 

日々進化している建築技術を利用して、日射と上手にお付き合いしながら健康で快適な室内を作っていきたいものです。

 

 

■記事原稿の詳細は、公式HPをご覧ください。

健康のための室内気候講座: http://iwall.jp/kenkou.html

 

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Lesson 16 消えた大屋根と庇。

春には軒先の縁側で、ぽかぽかと日差しを楽しむ。

夏は庇の下や、天井の高い土間玄関で、ひんやりと涼を得る。

 

伝統的な日本家屋が持つ四季折々の原風景も、進行する住宅地の都市化と敷地面積の狭小化によって、どこか遠い昔のおとぎ話へと変化してしまいました。

 

 

先日シンガポールで蒸暑環境下における室内環境創生について議論する機会がありました。四季のない蒸暑地域では暑さ対策が最優先され、とりわけガラスの遮熱性能が重要視されることは議論の余地のないところです。

でも、快晴の日に窓辺に佇んでも全く暖かさを感じない縁側空間。これが本当に日本の住宅に求められる体験なのか、いささか疑問に感じてしまいます。

 

 

太陽の恵みと強大な力を常に感じつつ、日射と仲良く暮らしていく住まい。四季の変化に対応した日射の調整は、窓の遮熱性能だけでは実現不可能です。深い庇、葦簀やすだれ、障子や鎧戸が果たしてきた役割を、現代の建築技術はどのような機構に置き換えていけば良いのでしょうか?

 

 

常に変化する住まい手の要求。時事刻々と変化する自然環境。これらをつなぐのは、変化することができる建築以外にないような気がします。

一つの技術で全てを解決するのではなく、使い方などソフトを含めた技術の総合化がこれからの住宅建築を支えていく鍵になりそうです。 

 

 

■記事原稿の詳細は、公式HPをご覧ください。

健康のための室内気候講座: http://iwall.jp/kenkou.html

 

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Lesson 15 断熱材はどこまで厚くすれば良いのか?

GWをお楽しみのことでしょうが、今日はいささか長文です。

フル原稿は、いつものように公式HPにアップされています。

 

壁からの熱損失を少なくすると省エネルギーになるので、断熱材は可能な限り厚くするべきだ。だから断熱材が厚い方が「良い住宅」 だ。

  

一見正しく見える議論ですが、不毛とも言えるような「UA値競争」が際限なく繰り返されている現状は、健康住宅にとって本当に望ましい姿なのでしょうか。

 

ほんの50年ほど前の日本では、健康的な室内環境とは程遠い住環境が当たり前でした。そして、環境弱者である子供たちや高齢者がいつもその犠牲者です。

 

 

トップランナーと呼ばれる建築業者が作る住宅では、壁の厚さが600mm以上ということも今では珍しくありません。しかし、建築の構法や材料との整合性を取ることを前提として「美しく建てる」ことも住宅設計ではとても大切です。

 

「断熱」だけで全てが解決されると考えるのは、いささか単純すぎて危険な方向へと住宅を導くことにならないか、危惧されるところです。

 

「断熱」「蓄熱」「遮熱」技術の融合と非定常状態での総合的理解は、健康的で経済的に家族の安全・安心を守る新たな指標となろうとしているのです。

 

■詳細は、公式HPをご覧ください。

健康のための室内気候講座: http://iwall.jp/kenkou.html

 

☆室内気候研究所

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PPH完成見学会に参加しました。

仙台市に本拠地を置く(株)北洲のハウジング事業部が開発した「プレミアム・パッシブハウス(PPH)」の記者発表会と完成見学会に参加してきました。

 

「断熱」「蓄熱」「遮熱」をテーマに、世界的な最新技術を駆使したパッシブハウス。

これまでのパッシブハウスの概念を一新するようなデザインコンセプトのもと、住み手の健康・快適を第一に、環境負荷とエネルギー消費にも配慮した近未来の住まいを提示しようとする試みが一般に公開されることになりました。

 

 

当日はこのプロジェクトに参加した世界各国の専門家も集結して、最先端技術をわかりやすく解説してくれました。

 

 

住宅の熱性能は日本の省エネルギー基準はもちろん、ドイツの「パッシブハウス」やスイスの「ミネルギー住宅」の基準もクリアして、世界最高水準を達成しています。でも注目はそのデザインです。

 

 

南面の大開口部で日射エネルギーを取り込むというパッシブハウスの趣旨に加え、通風や周囲環境との連続性にも配慮したデザインは伝統的な日本の民家の知恵を取り込んで、住みごごちの良い長く愛される自邸へと昇華しています。居住後に予定されている2年間の実測調査の結果も大変楽しみなところです。

 

 

☆室内気候研究所

公式HP http://iwall.jp/

 



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