「e -プラスター」の調湿性能試験。

 

左官建材のメリット、「調湿性能」の強化を研究中です。

 

「e -プラスター」には蓄熱性能以外にも、暮らしに役立つ性能がいろいろと備わっています。

冬の室内環境に関する悩みで、いつも上位にあげられるのが「結露」と「乾燥」。

全く正反対の悩みが冬には同時に起きるのですから、本当に不思議ですよね。

 

 

「e -プラスター」の調湿性能を評価するために、まずはJIS A 6909に準拠した試験体を作成していきます。

漆喰などの左官材はそれ自体が調湿性能を持つ建材ですが、この性能を強化するために色々な調湿材料を「e -プラスター」に添加しながら性能を評価しています。

 

もちろん珪藻土もその一つ。北海道を代表する珪藻土「稚内層珪質頁岩」の性能評価も継続中です。

 

 

開発中の新しい材料を含め、デシカント材の調合割合を変化させながら吸放湿性能を評価していきます。

 

 

標準環境で試験体を十分に乾燥・硬化をさせた後、湿度の異なるデシケータの中に静置して平衡含水率を測定していきます。

数ヶ月間の継続的な観測が必要なこの研究。非常に根気のいる作業が長期間続きます。

いつも協力してくれてる学生さん、お疲れ様です。

 

 

動的な吸放湿性能を評価するため恒温恒湿槽に試験体を入れ、周囲環境を変化させながら試験体重量の変化を測定します。

この測定も試験体あたり一週間程度の時間がかかりますが、これを何十回も繰り返しながら最適調合を探ってきます。

 

 

新建材としてビニールクロスが開発され、広く普及してる現在の住宅建築。

「健康のための室内気候講座」でも繰り返し取り上げてきたように、そろそろ吸放湿性能のない材料に取り囲まれて生活することの意味を再評価する時期にきていると思います。

 

土壁や漆喰が持つ調湿性能を暮らしに取り入れることで、冬場の呼吸器疾患の予防やアレルギーの発現が抑制できるか?

エビデンスを持った調湿と健康の因果関係に関する研究が、喫緊の課題となっているような気がします。

 

本ブログは抄録版です。

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「e -プラスター」: http://iwall.jp/e_choushitsu.html

 

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Lesson 32 「結露」するのが前提の建築でいいのか?

 

いまだに「結露」が克服できない日本建築の現状。

 

この時期になると毎年悩まされるのが窓周りの「結露」、という方も多いのではないでしょうか?DIYショップの店先にも結露害を軽減してくれるフィルムやシートが大量に陳列されているところを見ると、冬場に生じる窓ガラスの結露は未だに解決されたわけではないようです。

 

 

 

放置しておくと危険な「結露」。

 

建築で生じる結露には2種類あることをご存知でしょうか?

 

窓ガラスや外壁の表面で生じる「表面結露」と、壁や屋根などの躯体内で生じる「内部結露」です。タンスの裏や押入れの中など目に付きにくい部分を別にすれば、表面結露は発見することも容易ですから、清掃などの処置も可能です。しかし放置しておくと表面結露はカビや細菌の温床となりやすく、中には窓周りの仕上げ材料が剥離して見るも無残な姿になっている住宅もあるようです。

 

 

結露を防止するためには必要なことは?

 

  1)表面温度が低下するのを防ぐこと(断熱性能を強化すること)

  2)室内の水蒸気量を適切に維持し必要以上に水蒸気量を増加させないこと

 

以上の2点に気をつけると、結露は簡単に予防することができます。

 

最近、父の日のプレゼントとして流行している真空断熱タンブラーは容器の断熱性能を高め、タンブラー表面の温度を高める機構を持っています。また、ガラス窓の近くに放熱器など熱を放散する機器を設置することも大変有用な結露防止対策になります。

 

 

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健康のための室内気候講座: http://iwall.jp/clumn.html

 

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サツキが咲き始めました。

 

10年ほどお世話をしている「新紀元」という種類のサツキが咲き始めました。

その名のとおり標準的な開花時期は5月から6月にかけてなのですが、事務所においてあるので毎年この時期には開花します。

 

 

下のグラフは事務所の室内環境です。

外気温は零下の事が多いのですが室温は概ね22〜25℃程度と、とても快適な状態に維持できています。

サツキからの蒸散効果もあって、湿度も健康範囲ですね。

 

 

この時期の北海道。起床すると今朝も30cmの積雪が・・・!

運動不足になりがちなこの時期、除雪作業も健康のためと思わなくてはいけませんね。

 

 

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「e -プラスター」の蓄熱性能試験。

 

iicは、蓄熱性能を正確に評価するための研究を続けてきました。

 

2007年「e -プラスター」の研究開始当初から、潜熱蓄熱建材の性能を評価するための手法を試行錯誤を繰り返しながら模索してきました。

潜熱蓄熱建材に要求される性能は多岐にわたっています。建材としての強度や耐久性、施工性能の評価など建築材料としての評価はもとより、快適性の向上や省エネルギー性を左右する種々の性能をラボレベルで正確に把握することが必要になります。

 

 

蓄熱性能を評価するためのJISがまだ整備されていないという事情もあり、試験体の作成も含めて他の性能評価手法を参考にしながら開発してきました。

 

どこかパティシエ養成学校のような作業が延々と続きますが、材料の調合を少しずつ変化させながら実にたくさんの試験体を作ってきました。

 

 

見かけの比熱が融点付近で変化する「e -プラスター」の蓄熱性能を評価する研究は、加熱速度や周囲の測定環境にも左右されやすいことが徐々にわかってきました。熱伝導率を測定する方法として開発された熱流計法(HFS法:JIS A 1412-2)を用いると測定も比較的容易で、データの再現性も高いようです。

 

 

周囲を断熱材で補強した試験体を人工気象室にセットして測定の準備は完了。

室温を徐々に変化させながら試験体の内部温度や表面熱流を測定して、見かけの比熱を定量化していきます。

 

 

測定結果を直感的に把握してもらうためには、性能の可視化も大変重要になります。

温かさや冷たさが維持されていることを体験的に感じてもらうための実験装置も現在開発中です。

2016年には「蓄熱建材コンソーシアム」(https://pcmconso.jp)も設立され、評価手法の標準化に向けた活動が本格化しているようです。

潜熱蓄熱建材が暮らしの中で活躍してくれる日も、すぐそこまで近づいているのかもしれません。

 

 

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明けましておめでとうございます。

 

旧年中は室内気候研究所の研究活動をご支援いただき、ありがとうございました。

 

本年も引き続き、よろしくお願い申し上げます。 2018年 元旦

 

 

研究所開設当時からの仲間、「花麒麟」です。

花言葉は「逆境に耐える」。苦しいときは、いつも支えになってくれています。

 

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Lesson 31 「不快でない」ということの価値。

 

「不快さ」とは何か?

 

人間の五感は生存の危機を自らに知らせるために存在し、そして発達してきました。冬の寒さは「寒いと感じている自分が存在している」という警鐘であり、このままその状態を放置すれば、体温が低下して死に至る可能性があることを示唆してくれているのです。同時に「寒さ」は「不快である」という感覚に直結しており、不快感の生起する環境条件には個人差がほとんどありません。

 

「不快さ」をそのままにしておくことの危険。

 

「不快」だと感じる空間をそのまま放置することは、住宅に存在する危険因子をそのまま放っておくということに他なりません。頻度は低いものの、たまに爆発して怪我を負う可能性のある炊飯器でご飯を炊く人はいないでしょう。今や交通事故死者よりも多くなったといわれる家庭内での溺死者数。住宅にある「不快さ」は、健康被害をもたらす直接的な原因ともなり得ます。

 

   

 

体内の温度分布(室温20℃、35℃の場合)

 

脳の温度が低下しそうになると抹消血流は抑制され、手足の温度が低下する。

脳は自分の生存のために、手足を簡単に切り捨てる!

 

「不快でない」ことは空間づくりの前提条件です。

 

自然の脅威から身を守り、安全と健康を担保してくれる住宅。

 

健康にとって危険がある「不快な家」を豪奢に飾り立てても意味はありません。家族が安心して暮らすことができる家。創造的な活動がしたくなる家。ストレスがたまらず、集中力を維持できる家。団欒を楽しみゆっくりと休息できる家。

「快適な家」をつくることは危険がないという幸せを獲得するという、必要最低限の欲求に応えることに過ぎないのではないでしょうか。

 

「快適」とは「不快でない」という意味に過ぎず、全部が解決されたとしても到達点はゼロなのですから。

 

今年も一年間、大変お世話になりました。

読者の皆様が幸せな新年を迎えられることを、心からお祈り申し上げます。

 

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健康のための室内気候講座: http://iwall.jp/column.html

 

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職能大での共同研究も佳境を迎えています。

 

2017年度の共同研究も、残すところ3ヶ月となりました。

 

「断熱・蓄熱」改修の環境改善と省エネルギー効果を定量化する実験もスタートしました。

平成11年度基準レベルの実験棟を断熱改修して、新省エネ基準に適合しているかを実証していく予定です。


 

心配していた蓄熱左官材の乾燥ムラもなく、試験装置の設置もなんとか完了しました。


 

蓄熱改修に使用した潜熱蓄熱建材のガス吸着量試験も始めています。

最終的にはホルムアルデヒド、アンモニアなど数種類のガスの吸着性能を定量化する予定です。


 

今年から始まった「家具の接触温感」に関する実験も基礎的な測定が終了しました。

快適さが持続する家具の秘密が、解明できるでしょうか?


 

今後は家具に触れた時の温冷感に関する心理量を、心理学的測定法に則って定量化していく予定です。



 

 

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マンハイムのクリスマス マーケットへ。

 

質素で豪華なマンハイムのクリスマス・マーケットを紹介します。

 

クリスマスが近くなると、マンハイムのフリードリッヒ大通りに面した有名な給水塔の近くの広場で、恒例のクリスマスマーケットが開催されます。まだ午後2時を少し回ったところですが、12月のドイツの日はとても短いので夕暮れのような陽の光ですね。

クリスマスを過ぎると一日一日と日が長くなっていくので、これを楽しみにしている人も多いのではないでしょうか?

 

 

メイン会場のあるWasserturm前の広場には、平日の午後にも関わらずプレゼントや飾り付けを探す人たちで賑わっています。

 

 

早速、私もお土産を探しに行くことにしましょう。

 

 

伝統的なクリスマスの飾り付けを販売しているお店ですね。

クリスチャンでなくても、なんだかワクワクしてきます。

 

 

もちろん食べ物屋さんの屋台も、たくさん出店されています。チーズとソーセージはパーティー用でしょうか?

 

 

色々なバゲットが並んだサンドイッチ屋さん。美味しそうです。

ただ、一人でいただくにはちょっと大きすぎるような気がするので断念します。

 

 

熱々のソーセージとホットワインを楽しんだら、次は焼き栗ですね。

 

 

こちらのメリーゴーラウンドは、本物のポニーが引いてくれるようです。

写真を撮っていたら、地元の子供が手を振ってくれました。

 

 

日本各地でもクリスマスマーケットが開催されるようになりましたが、やはり本場の楽しみ方は別格。

豪華さではミュンヘンなどにかなわないかもしれませんが、十分に楽ませてくれるマーケットでした。

 

皆さんも良いクリスマスをお迎えください!

 

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食い倒れの街、大阪を満喫してきました。

 

急激な変貌を遂げようとしている大阪市の「うめきた地区」。

開業4年目を迎えた「グランフロント大阪」も地域のシンボルとして周囲の環境にしっかりと溶け込でいます。

周辺では「うめきた開発」の2期工事も始まっていて、これからアジアの新拠点として発展していくのでしょう。

 

 

この日は土佐堀川沿いにある歴史的建築群を見学してきました。

 

 

まずは「大阪府立中之島図書館」です。中央図書館ができたので今の名称に。

住友家からの莫大な援助によって完成された威風堂々としたルネッサンス様式の建築。

とっても立派な正面ファサードですね。細部まで観察していると、あっという間に時間が流れます。

 

 

コリントの列柱が美しい正面。ギリシャの建築様式を居ながらにして学ぶことができるのは本当に幸せです。

細部に宿っている設計者の芸術的技量の高さに感心させられます。

 

 

 

正面の階段ホールはバロック様式でしょうか?

一般客が訪れる玄関としては、本当に豪奢な作りとなって居ます。

この日は2回の展示スペースで「建築家・安井武雄」展が開催されていました。

様式に対して徹底的に抵抗した建築家安井の展示会が、様式美をいただく建築の中で開催されるという、非常に貴重な機会をいただきました。

 

 

次は国指定重要文化財である「大阪市中央公会堂」を見学します。

1918年竣工の大正建築を代表するルネッサンス様式の建築です。

正面のシンメトリックなファサードはゴシック様式の影響を受けているのかもしれません。

こちらも民間の寄付によって完成した建築で、官に頼らない大阪商人の気風が息づいています。

 

 

この日はコンサートの準備をしていらっしゃる時間でしたが、勝手に内部も見学。すみません。

アインシュタインも講演した有名なステージをじっくりと鑑賞させていただきました。

 

 

大阪出張ですので、ついでにこんなところも。

どの看板も大阪ならではの色使いで、新鮮な驚きがありますね。香港よりもすごい?

 

 

もちろん食い倒れの街ですから、名物料理を少しづつ、何軒もはしごして楽しみます。

 

 

 

☆室内気候研究所

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エネマネハウス 2017(大阪)を見学してきました。

今年で3回目の開催となった「エネマネハウス 2017」を見学してきました。

今年は会場を大阪駅のほど近く「うめきたサザンパーク」移して開催されました。

 

 

京都大学は「まち+こあ」を出展。既存の町家建築の中に断熱補強された「ZEH コア」を導入することで、住環境の改善と地域コミュニティの継続的な発展を促そうとする提案です。

 

 

玄関の建具にはCABOT社の「エアロゲル断熱材」が学生さん自身の手で挿入されていました。

 

 

首都大学東京チームはアジアの蒸暑環境下でも機能するZEHハウスを提案。

住戸を連続的に配置することで町並みを形成し、新しいコミュニティーを形成するとともに地域の既存街区とも連携・融合を図ろうという意欲的な提案です。通風や自然換気など機械に頼りすぎない蒸暑地域のパッシブな生活習慣ともマッチしそうです。

 


早稲田・芝浦工大チームは築40年を経過した工業化住宅のリノベーションを提案。次第に深刻化する空き家問題や社会資産としての住宅ストックの流動化に向けた意欲的な取り組みです。南面の大開口は可動式サッシュで構成されていますが、外付けブラインドとのコンビネーションが見られるとさらに効果的ではないかと思いました。

どの大学の作品も現代建築が抱える課題に真摯に向き合い、意欲的な作品に仕上がっていたことに大変感動しました。

 

 

急速な発展をとげる「うめきた地区」ですが、こんな名店もあります。

大勢のお客さんが早朝からお酒を楽しんでいてびっくりしました。

 

 

もちろんこんなものも。活け車海老の握りが200円でいただけます。大変美味でした。

 

 

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HPニュース: http://iwall.jp/news.html





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